福島良典 | LayerX
インボイス制度で大きく変化する請求書受取業務の盲点
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インボイス制度で大きく変化する請求書受取業務の盲点

福島良典 | LayerX

(この記事の前提: わかりやすさを優先しており、インボイス制度全体を網羅的に説明したものではありません。)

LayerXの代表取締役の福島と申します。LayerXでは法人支出管理(BSM)SaaSのバクラクを提供しています。本日はその領域に大きく関わる「インボイス制度」についての解説になります。インボイス制度が始まることで、「請求書受領側」の業務がどう変わるかについてです。

"請求書受領"と言ってますが「インボイス制度」で対象となる"インボイス"が指す範囲は請求書だけではなく、皆様が受け取るレシートや領収書、見積書、納品書なども含まれます。

「インボイス制度」でよく目にするのがこういった課題です。こういった課題も大きな課題なのですが、実は影響範囲はこれだけにとどまらず、企業の業務も大きく変わり、ここが大きな盲点になっています。お客様にヒアリングする中でも「発行側だけの問題だと思ってたけど、受領側もこんな影響するとは」と驚かれる盲点になっています。

インボイス制度で起こる業務フローの変更の盲点に関しては、ソフトウェアでアシストできる部分が多くあります。経営者や経理部門としてはこれを機にデジタル化を進めることチャンスでもあります。当社のバクラクシリーズでもしっかりと対応を進めていますし、その他各社も対応策を出しますと表明をしています。

インボイス制度とは

まず、そもそもインボイス制度とはなんでしょう。

  • これまでの請求書等(レシート、領収書、納品書など)では消費税を支払ったことの証明にならなくなる制度

  • 消費税法が定める一定の要件を満たさないと消費税上、消費税を支払った証明として認められない → この要件を満たすものが適格請求書(通称:インボイス)

というものです。仕入れ側(請求書受領側)としては、受け取った請求書(ないしはレシートや領収書、納品書等も該当)が適格請求書でないと、仕入税額控除が受けられなくなり、納税額が増加します。

そもそも企業はどうやって消費税を収めるのでしょうか。
企業は、消費者のように消費税を収めるのではなく「仕入税額控除」という形で、販売先から預かった消費税と仕入先に支払った消費税の差分だけ収める方式をとります。

さあ、勘のいい人はどんな業務の問題が起こりそうか気づいていたかもしれません。

インボイス制度で変わる業務の課題

ざっくり結論から言ってしまうとインボイス(適格請求書)を受領できないと、消費税分を企業側が二重に負担しないといけないとうことがおこります。

このように、消費税分を支払っていると思っていても、請求書が適格でない場合、支払いにかかる消費税相当額を二重で支払うことになりかねません。

消費税は一般的に10%ですので、インボイス(適格請求書)をうけとれないと10%コストが増加するようなものでしょうか。世の中の会社の殆どは営業利益率が10%以下と思うのでこれでは商売が成立しません。

ですので仕入側(受領側)としては、取引先が発行しているものが「適格請求書」であるかどうかを確認する業務が新たに発生します。

「適格請求書」が示す範囲は請求書だけでなく、レシート、領収書、納品書なども含まれます。大きな会社だと月間数万枚-数十万枚単位でこういった書類を受け取っています。そこまで大きくない会社(中小企業の規模)でも、数百枚~数千枚は毎月うけとります。これをすべて目でチェックし、「適格請求書」かを確認しないといけないのは地獄の業務です。

文字だけだとイメージが湧きづらいと思うので、「適格請求書」とはどういうもので何を確認しないといけないのでしょうか。こちらは国税が出しているサンプルになります。

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/pdf/0020006-027.pdf より

特に重要なのが、「登録番号の確認」になります。紙面上に登録番号が載っているかだけ確認すればいいのではなく「登録番号が正しいか、期限切れでないかを判定するため、国税庁サイトで13桁の数字を打ち込んで検索するという作業が都度発生する」ことになります。毎月届く全ての請求書、レシート、領収書、納品書等で全部確認するのがいかに大変か伝わるかと思います。

このようにインボイス制度の施行により、「発行サイド」だけでなく「受取サイド」の業務も大きく変化します。

特に発行側は自社でコントロールできる(適格請求書を作れればok)一方で、受取側は自社でコントロールできません。(受取請求書・領収書のコントロールは難しい)

請求書発行側のシステムの方が受取側のシステムよりも企業の導入率が高く、現状のシステム構成の延長で、受取側の負を解消できない企業が多いであろう点も、「受取側のインボイス制度対応」の盲点化を生んでいると思われます。

バクラクのインボイス制度の対応

インボイス制度によって、会社で受け取る税務署類(請求書、レシート、領収書、納品書etc)を原則として「適格請求書」であるかをチェックする必要があります。

バクラクではこの業務をAIでアシストします。百聞は一見にしかずでデモを御覧ください。

「登録者番号」の確認は単に、APIでOCRで読み取った事業者番号が国税庁に登録されているかいないかをチェックしているだけでなく、取り消し・取りやめとなった/なる事業者番号の有効期限もチェックしています。登録事業者番号に取り消し・取りやめなどで有効期限があるのは意外とヒアリングでも盲点となっています。

まとめ

  • インボイス制度によって、請求書(+レシート、領収書、見積書etc)受領業務が大きく変わる

  • インボイス制度によって、会社で受け取る請求書等(請求書、レシート、領収書、納品書etc)が「適格請求書」であるかをチェックする必要があります。消費税の納税額を誤ったり、不備のある「適格請求書」をもらい直さないことで、納税額が増加する可能性があります。

  • バクラクではAIでアシストする機能を提供

最後までご精読ありがとうございました。

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福島良典 | LayerX
LayerX CEO。大学時代はコンピュータサイエンス・機械学習を研究していました。すべての経済活動をデジタル化し、ハタラクをバクラクに変えていきます。