林 宏昌(ベーシックCOO/リデザインワーク代表)
人事戦略を一気通貫で再構築する方法を公開します/HRカンファレンスの満足度上位講演に選ばれた記念に
見出し画像

人事戦略を一気通貫で再構築する方法を公開します/HRカンファレンスの満足度上位講演に選ばれた記念に

林 宏昌(ベーシックCOO/リデザインワーク代表)

先日HRカンファレンスという日本で最大級のHR領域のカンファレンスにおいて、「人材マネジメントポリシーを定め、一気通貫で再構築する人事戦略とは」というテーマで講演をさせていただきました。なんと、200を超えるセッションの中で、「参加者が選んだHRカンファレンス2022-春- 満足度上位講演」に選出いただきました!

嬉しかったので、講演内容をサマリーにして公開できればと思います。昨今人的資本経営への関心も高まっていますし、競争力の源泉は人材であるという考え方も浸透してきていると思います。少しでも人事領域の皆様の参考になれば幸いです。

人事領域は、多様なテーマに溢れているが、多様なテーマを貫く背骨が欠けている

昨今、組織のあり方や、働き方、生き方などが大きく変わっていく中で、従来の人事の仕組みでは限界が来ています。そのため、人事領域は多様なテーマがあり、取り組むべき施策が本当に多いと感じています。各人事プロセス毎(採用、配置、評価、育成、処遇、制度、働き方・・)に、考えないといけないテーマや施策が山積みです。。。

リファーラル、オンボーディング、キャリア自律、ジョブ型、マネジメント改革、研修の再設計、定年延長、副業解禁・・・などなど。

人事の皆さんとお話していても、様々なテーマに取り組まれていて、とても頑張られています!しかし、それらの施策を横断で束ねる背骨となる方針=人材マネジメントポリシーがないから、施策がバラバラになりがちです。講演の中で以下のアンケートを取らせていただきました。

人事施策において、採用~働き方までを統合する方針はありますか?
①策定されており、総合的に各施策が設計・運営されている
②策定されているが、運営は各部署でバラバラになっている
③策定されておらず、運営は各部署でバラバラになっている

結果はどうだったと思いますか?約90%が③で、背骨となる方針が不在。残りが①と②で5%ずつという結果でした。背骨となる方針が不在だから、頑張っているのに、事業部門や働き手から、人事は何を目指しているのかわからないと言われてしまい、努力が報われていない悲しい現実があります。
実際、それぞれの施策が有機的に機能しておらず、ひとつひとつが個別に推進されていて、成果が限定的となっています。

だからこそ、全体を束ねる背骨となる人材マネジメントポリシーを定め、一気通貫で人事戦略を考える必要があります。

人材マネジメントポリシーを策定する

採用から配置、育成、働き方まで全体を束ねる人材マネジメントポリシーを定めることで、何を大事にし続けていくのかを定め、「人材に求めること」、「人材に約束すること」の二つに分けて定めることが重要です。

例を示してみたいと思います。年功序列になってしまっている、知識やナレッジが俗人化している。一方で、若い人たちの挑戦機会が不足していたり、その挑戦を正しく評価できていないなどの課題があったとします。
各社でも良くある課題かなと思い取り上げてみました。

そのような変えるべき優先的課題を整理した上で、理想の組織を描き、会社のすべての施策や制度を束ねる背骨を設定します。今回は、成長主義=挑戦と成長を目指し続ける集団と設定します。年齢に関係なく、何歳になっても挑戦をし続けることや、挑戦から学んだことを組織知化して俗人化を避けてほしい。また、挑戦内容に応じた目標設定や評価をしっかり実施することなどを人材に求めることと人材に約束することに分けてまとめまて整理を行います。

人材ポリシーを踏まえた人事プロセス設計

設定した人事施策を束ねる背骨=人材マネジメントポリシーの設定が終わったら、特に、人材に約束することが、どの人事プロセスに影響がでるのかを整理して、求める人材にとって最高の環境を作っていきます。一方で、求める人材像と違う人にとっては居心地が悪いものだったとしてもです。

この例では、3つの人材への約束が、どの人事プロセスに関連しているのかを整理しています。

次に、人材マネジメントポリシーと人事各プロセスの関係を踏まえて、各プロセスにおける、ありたい姿と現状の変えるべき点をまとめます

例えば、採用については、過去どのような成果を残してきた人なのかという経験を中心に確認していましたが、ポリシーを踏まえて、直近での変化対応への取り組みをしっかり伺い、現在の変化や挑戦内容を踏まえ、今後も続け挑戦や変化を続けていけそうかという点を中心に確認することに変更していかないといけません。

また、配置についても、どうしても、事業推進において、人手不足の中、優秀な人材ほど、抜けられたら困るという考え方が強く、現場の安定運用を意識した配置になっているのを、本人の挑戦や成長テーマを考えた配置に変えていかなければなりません。

このように、各人事プロセス毎に人材マネジメントポリシーを踏まえて設定していきます。

次に、設定したありたい姿を実現するためのKPIは何かを射抜き、そのKPIを実現していく上で、インパクトのある優先的な施策は何かを考え取り組んでいくことになります。

いかがでしょうか?すでに人事各組織が、プロセス毎に分かれていることも多いので、意外に人材マネジメントポリシーを定め、一気通貫で施策整理や課題優先順位議論が出来ていないのではないでしょうか?

世の中で流行っている人事施策は様々ありますが、そのようなトレンドや他社事例に流されずに、自社の人材マネジメントポリシーを定め、一気通貫で人事各プロセスのありたい姿、変えるべき点、優先的な施策を定めて取り組んで行きましょう!

資本は人である、その人の意思や可能性やエネルギーを最大化できる会社・組織を一緒に作っていきましょう!

みなさまからの「スキ」がとっても嬉しいので、記事を読まれて「ふむ」と思ったらぜひポチっとしていただけると飛び跳ねて喜びます!

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?
気軽にクリエイターの支援と、記事のオススメができます!
林 宏昌(ベーシックCOO/リデザインワーク代表)

経営戦略、人事戦略、働き方について、自身の経験を通じて得た気づきや学びを書いていきます。フォローしてもらえると喜びます! リクルートにて営業→経営企画室長→広報ブランド推進室長→働き方変革推進室長→リデザインワークを創業+ベーシック取締役COO+情報イノベーション大学客員教授

林 宏昌(ベーシックCOO/リデザインワーク代表)
マーケティングSaaS「ferretOne」・「formrun」、メディア「ferret」運営の株式会社ベーシックCOO(元CHRO)/大企業の働き方改革・DXを推進するリデザインワーク代表取締役。元リクルートにて、経営企画室長、広報ブランド推進室長、働き方変革推進室長