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渋滞40kmと分かっていても、飛び込むバカにならないといけない時もある。

こういうニュースを家でゴロゴロと、アイス食べながら「ひぇーすごいね。やばいね」とか言って見たり、全く渋滞にひっかからないようなところを宝探しのように見つけて遊びに行く、という人生を過ごしてきました。

しかし今年、わたくしは初めて連休初日の渋滞のど真ん中に自ら身を投じておりました。(…いや嘘。人生で何回かあったとは思う)

でも今年は改めて実感したのです。
バカだアホだと分かっていても、やらねばならぬときがある。
避けようと努力したり準備しても、それには限度がある

今回はそういう話です。

いきなり来た最後の日

最近「親のケア」という列車にいよいよ乗ることになりました。一度この列車に乗ると決めると、もう走り出してしまうんですね。止められない。(止められるかもしれない。それすらよく分からない)

で、列車は結構急に加速しまして、親が今住む家に行けるのはこの連休が最後の可能性もあることが浮上しました。子ども達にも思い出があり、私としてもけじめをつけたい。でも行けそうなのはどうしても連休初日のみ。

人生というのは、一期一会にまみれている。
大人になると、より実感する機会が増える気がします。いつでも行ける、いつでも会える、の終わりの日は突然やってきたりする。
ごった返す東京駅のホームにいる人たち。その時しか休めない、最後の、何年ぶりかの…それぞれ沢山の事情があるのだろうなと、理屈では分かっていたけれど、改めて今年は見る目が変わりました。

「自己責任」のしんどさ

その頃かSNSで「子連れだからって何でも許されると思うな。譲ってもらう前提でいるな。もっと事前準備しろ。無理なら予定を改めろ。子どもを産むならそれぐらい覚悟しろ」という声を見ました。(定期的に上がりますが)
とどのつまりは「自己責任」ってやつですね。
が、結構今の私にはきつかった。

私の今回の顛末だって、調整・準備不足と思われる方もいらっしゃると思います。さらに言えば、子どもと親のダブルケアになることもあり得るのに、早く子どもを産まなかった私の自己責任。  

でも、人生予想外だらけなんですよね。
道路に飛び出しそうな子どもを呼び止める声がデカすぎて、10人くらい振り向いても、平気でいるほど面の皮の厚い女になるなんて思いも寄らなかった。

子どもの着替えを3セット持って出かけたのに全て汚れて、裸にベストとおむつ一丁になってしまうなんて。さて私は一体何セット着替えをもっていけばよかったのでしょうか…。

子どもがいたら、日常ですらそんな調子なのに、病気や怪我、災害、事件、事故、介護等々、さらに自分と近しい人にまでそれらが及ぶ可能性まで考えたら…できる準備にも限度がありますよね。

まさか「ありがたい」と思うなんて

今回初めて、高齢者福祉という扉を開いたのですが、子育て界と違い、高齢者はこの国の主役であり、手厚さに驚きました。
ただ家庭も仕事もとっ散らかってる私には、その手厚さがありがたかった。自分が初めて当事者になって、こんな気持ちになるなんて想像できませんでした。
ずっとその分の予算は次世代に回すべきだと思っていたし、今も基本的にそう思っているけれど、確実に前とは少し違う感情があるのです。

日々想像力のアンテナを高くと思っていても、自分の経験していないこと、自分の周りにいない人のことをリアルに想像するのはとても難しい。
だけど単に自分が知らないだけで、この世界はずっと広いのですよね。
SNSで「自己責任」と書き込んでいる人は、その世界の広さを今はまだ知らないのかもしれないし、そう書かないといられないほど、つらい事情があるのかもしれない。

少子化と高齢化はワンセット

ただそんな自己責任社会の煮凝りが少子化になっている気はするのです。

全員年を取る。美しく健やかなまま、思う姿で人生を閉じられる保証なんてどこにもない。この社会も、今の姿が維持できているか分からない。
一人で歩けなくなる可能性すらあり、そのとき差しのべられる次世代の手はもうどこにもなくても「自己責任」と潔く受け入れることができるのかな?と思う。

生命の芽吹きと次の種に託していく両方の世代の姿を今見ていて、思うことが沢山あるので、またどこかで書きたいです。

た・だ!最後に、人生は予想外だから丸腰で挑もうぜ、でしめたくはないのです。できる準備はすべきとは思ってます(痛感)。
Excelで5年後、10年後までは試算をしてくれた家族と「…ねぇ、人って何歳まで生きるの…?」と絶対答えの出ないやりとりをしています。
あー中年。色々ある。がんばって働かねば!
皆さまもお疲れ様です!また来月!



ここまで読んでいただきありがとうございます。 読んで、少し心がゆるんだり、逆にドキッとしたり、くすっとしたり。 おやつ休憩をとって、リフレッシュする感じの場所に ここがなれたらうれしいです。