D2Cを邪魔するのは、日本人の性質だという考察

こんにちは。KATALOKoooの翠川です。オンラインショップのプラットフォームを事業にしています。それにも関わらず、ITより小売にどっぷりな私が最近、取り組み先さんや取引先さんの現場に出て心に思っていたことがあったので、まとめていったら、壮大気味な投稿になってしまいました。

その中で、最初に一番に気づいたことは、前半に出てきている「日本でD2Cが盛り上がりにかける3つの原因」です。リアルに感じているこの性質・体質が、小売・製造業界をIT化を進めさせない循環になっている。要するに、

日本人、もしかしてD2C向いてなくない?

と思い始めてしまった、ということなのですが…。この業界に関わり始めて20年弱で感じてきた、日本人の性質をまとめておきたいと思います。

①消費者側:自分で選べない人が圧倒的に多い

接客をしてきた中で感じてきたことなのですが、自分の好みでずばりこれ!と選べるお客さんが極端に少ないこと。特に、インテリアコーディネートだったこともあり、お客様は初めて家具を選びに来る方。その中でみんなが口を揃えていうのが、「人気ですか?」「これ選んだ人たくさんいますか?」だったことには日々衝撃を受けました。日本の消費者は、「ランキング」が好きなのは、選ぶ理由が外側に欲しいからです。

また日本の消費者は、「誰かにおすすめされたい」という人もとても多い気がしています。

この図で「広告」の手法となっていますが、「僕は美味しいレストラン!」のように、LPで強く自分語りしている雰囲気が苦手な人も多いように感じます。いわゆるD2Cのパフォーマンスマーケティング的なものが、多くの日本人の気質にはまっているかのかどうか。

図内で「PR」の手法となっている、誰かにおすすめされたい人の方が圧倒的に多い。売る側と買う側、どちらでもない第三者に、おすすめして欲しいのです。PRとしてテレビや雑誌での紹介、小売店が担ってきた店員さんのおすすめ、ULSSASでものを買うのも、日本の消費者は、「誰かのおすすめ」というあと押しなしではお買い物が捗らない人が多い印象があるのは、D2Cがが波及していかない原因の大きな一つだと考察します。

②メーカー/ブランド側:マーケティング優先ではない

次はメーカー/ブランド側の問題。D2Cで行こう!と切り替えようにも、先立つマーケティング戦略がない。そもそも、そこに割く予算がない。そして、そういったことを実現できる人材につながりがない。補助金などを使って入れたコンサルにかき回された…という話もよく聞きます(泣)。ものづくりの裏側がわかって欲しい当事者と、裏側の理解は本当に時間がかかるので、時間がないコンサルは、マーケを理論で進めていく…相性が悪いのもうなづけます。

テック企業が始めるように、マーケティングありきのものづくりと根本的に違う成り立ちでものづくりをしているメーカーがほとんどなので、D2Cのみの展開に急に切り変えるのは、現実的に難しいのを目の当たりにしています。

③製造側:革新に沿ったものづくりに対応できるところが少ない

特に新しくブランドをはじめようとしたとき、D2Cで売るために革新的なことをしよう!ということにトライする製造元が、日本ではなかなか見つからない。これも性質が関係していると思います。

素晴らしい技術を持っている製造元は日本にたくさんありますが、新規参入には厳しい業界です。今D2Cで展開で目立っているものは、汎用性高く、作るのが難しくないものか、理解のある一部の製造元で作られているものだから、日本で展開しているD2Cが食品・化粧品などに限定されているのでしょう。

気になる、ものづくりにおけるクラウドファンディングの位置付け

完全に話はそれるのですが、D2C展開していく前にクラウドファンディングでプレリリースするという展開がよくありますが、最近、クラウドファンディングのみで終了することを最初から目指しているかのようなプロダクトが混ざっているのを見かけることが多くなりました。クラファン自体がメディア化し、ある程度良さそうなものにはお金を落とす人たちを囲えているので(実際先物買いでいいものもたくさんあるからですが)、もの作ります、お金集めます、ブランドにはしませーん、という取引が成り立っているのが悔しいです。

以上、D2Cを邪魔する、3者の性質をまとめてみました。ここでの気づきを、冒頭で紹介した投稿の中で、各業界・また消費者としての動向に展開していますので、良かったら合わせてご覧ください。

これからも、小売とITの反復横跳びに精を出していきたいと思います。

小売とD2Cの今を感じる、参照記事:

D2Cとの共存の指針を出されていたマルイも業績悪化。

糸井さんの戦略は、上記で上げた日本人の性質を完全に読みといている様に感じます。

丸ごと支援などIT業界ではまだまだD2C推し。この温度差には注意したい。

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