見出し画像

飲めない族のたまに贅沢「特別食堂」。

分かりやすく贅沢して癒されたい。そうしないとグレちゃう。という日が大人なら年に何度、いや月に何度…?訪れるかと思います。(断定)
贅沢の方法は買い物や各種エンタメ等々それぞれでしょうが、贅沢の筆頭に「美味しいものを食べる」があると思います。

しかしそれがお酒飲めない族になると、急に選択肢が狭まる。
時間がちょっとだけできそう。でも急に誘える友達もいない。ファミレスやテイクアウトより少しだけ今日は特別にしたい。贅沢の日なので。
出来立ての料理が3,4品、カウンターでサッと出してくれるとか本当は夢。
が、飲めない族が新規開拓して1人で飛び込みでいくのは勇気がいるし、入れてもお店にお気遣いいただき、小粋な会話をしながらというのも今日は無理。
独りボサッとした顔で、お食事とだけお話したいの。が今世ではもう無理なのかあああと、またグレそうになってましたところ見つけました。

それは百貨店の特別食堂。

こういうとこ。
特別食堂 日本橋|東京會舘 (kaikan.co.jp)
特別食堂 メニューのご案内(9月・10月) | トピックス一覧 | 日本橋高島屋 S.C. 新館 専門店 (takashimaya.co.jp)

今まで、人を選ぶ感じの(笑)ゴージャスな入口から、自分には全く縁のないところと思い、一瞥して終わりでした。
なので少し緊張しながら入ると、事前想定客層エレガントマダムグループはやはり多いのですが、平日早めの夕方などは少し空気がゆるくなってくれる。席の間が広いので、もはや人のことが気にならないことも判明。
メニューは和食洋食あり、お寿司とパフェなぞもいけるし、単品のなかには手に届きやすいものもあり。(それでもたまの贅沢価格ではありますが)
そしてお水やお茶は溺れるほど注いでくれるので、もちろんノンアルOK。

大理石にシャンデリア、白いクロスに一輪の花。空間も給仕も、いい意味での古典美が、私は今贅沢している感をビシビシ刺激しながらも、過ごす皆さんは案外ゆるりとマイペースなのです。

仕事のタブレットと書類を広げながらも片手にはビールなのでご機嫌な紳士、
とりあえずちょっとだけ食べたいとメニューを相談するご婦人などなど…
特別でありつつも素顔なひとときという感じ。(ピークのランチタイムはまた違うと思いますが)

ありがとう元祖多様性

今まで百貨店を取り巻いていた、何でもあります・まんなか・一億総中流・オールターゲットというのは、マーケティングとしては、個性が見えない禁じ手ともいえるし、百貨店も試行錯誤の最中と思う。

三越伊勢丹の細谷敏幸社長「120年来モデル、顧客分析で変革」 激変消費、新富裕層をつかむ)トップに聞く - 日本経済新聞 (nikkei.com)

「1904年に当社がデパートメントストア宣言をしてから、百貨店のビジネスモデルは120年変わっていない。『百貨』と言うように多種の商品を集めて館内を買い回ってもらうマス向けビジネスは、個人消費が鈍ったり競合が増えてきたりすると陳腐化する」

記事より

買い物と食事だとまた違うかもしれないけれど、百貨店本来の懐の大きさというか、元祖多様性みたいな空間に、今の私は助けられてもいるのです。
自分のなかの多面性、飲めない族の1人時間の私も、子持ちの私も、同僚と一緒の私も、同じ場所で同じお客さまとして受け止めてくれる。
そして他のゲストも、年齢・性別・国籍・嗜好様々な人がいることが、私という存在も許される気がするのです。

百貨店の記事たち、面白かったです。

飲めない族のたまの贅沢店も引き続き探してますw 特別食堂でなくても、いくつもレストランがあるような大型老舗ホテルとか、百貨店のレストラン街でもピークタイム外していくとゆるっと行ける気がする…

どこかで私がだらけた顔で、ごはんとだけお話ししてたらそっと見守ってください。また来月!


いいなと思ったら応援しよう!

近森 未来(資生堂クリエイティブ コピーライター)
ここまで読んでいただきありがとうございます。 読んで、少し心がゆるんだり、逆にドキッとしたり、くすっとしたり。 おやつ休憩をとって、リフレッシュする感じの場所に ここがなれたらうれしいです。