ビジネスの現場での「曖昧」言語の罪
あなたの会社でも、「環境に優しい」って、言っていませんか?
次の記事、とても頷く一方で、改善方法を考えると、とても悩みます。
多くの企業や組織で、「環境に優しい」事業活動や、「カーボンニュートラル」な活動を推進しますなどと、文章を公開している例があります。
例えば、Googleで、”環境の優しい 統合レポート"と検索すると、実に多くの企業のレポートが検索のリストに出てくることでしょう。
この曖昧なエコ表示や宣伝を禁止する背景には、
との理由があるからだそうである。確かに、これでは、企業のエコ表示や宣伝自体に、信頼性を失う恐れがあり、正しく、適切に環境対策を行っている企業の説明文章の価値も失う恐れがあります。
今は、透明性が高く求められる時代
EUが、ルールを変える以前から、実は、環境変化が進んでいる部分があります。それは、企業のお客様側が、高い透明性を求めていることです。
顧客が企業をどれだけ信頼しているかが、企業と顧客の関係の重要な部分になっています。そして、その信頼のためには、企業の「透明性」が大きく関係しているのです。
透明性・曖昧さの抑制のためには、丁寧に会話する
「曖昧さ」の抑制や、「透明性」の追求のためには、何を気にしたら良いでしょうか。私は、マーケティングの仕事の中で、ビジネス会話を丁寧にすることを、心がけていました。特に、マーケティングでは、「数」に関する会話が多いのですが、この「数」に「単位」を加えるように心がけていました。
例えば、「売り上げを、昨年より5%増やす」という目標を聞いた時には、私は、「5%」は、金額(円)なのか、人数(人)なのか、個数(個)なのかを確認しました。単位を定義しないと、売り上げという言葉は、まさに曖昧さが多く含まれるのです。
そして、最大の不幸は、「言った人」と「聞いた人」で、単位に違いがあると、混乱するのです。
これは、今回の「環境に優しい」にも通じるところがあります。この言葉は、人によって、環境対策の具体的な活動が異なるのです。「ごみの削減」なのか、「リサイクルの促進」なのか、「二酸化炭素の排出の抑制」なのかなど、本当に多くの選択肢が存在するのです。
普段のビジネスの会話からも、曖昧さを抑制できれば、その活動は、説明しやすくなり、他人への説明の透明さも増すことになるのでしょう。
ビジネスの現場での会話から、「曖昧さ」を抑制してみませんか?