ふるさと納税が揺れている
ふるさと納税が揺れています。国と地方のバトルは法廷へ。
何が問題なのか
・総務省と大阪府泉佐野市がふるさと納税の規制をめぐって対立している
・今年6月から規制が始まることに伴い、総務省が4月にふるさと納税制度に参加できるかを示す基準を表明したが、泉佐野市などいくつかの市町村が制度から除外された
・法律ができる前の寄付集めが除外の条件になっているのは法の遡及適用だとして、泉佐野市が第三者機関に不服を申し立てた
・第三者機関は再検討を勧告したが総務省は応じず、国と自治体の対立が司法判断に持ち込まれることに
法の遡及適用とは?
「法の不遡及」をご存知でしょうか。例えば私がしたことがその当時は犯罪ではない場合、しばらくたってから犯罪であるという法ができても、法ができる前の私のしたことで捕まってしまうことはない、という原則です。この原則を破って総務省は「法の遡及適用」によって、泉佐野市を除外しようとした、というのが争点です。第三者機関は「総務省は泉佐野市を法の遡及適用によってふるさと納税の制度に入れないようにしたことに見え、やりすぎだ」と判断しました。泉佐野市の主張する、総務省の「後出しジャンケン」が認められなかった形です。
これからどうなる
総務省は撤回するつもりはなく、対立は裁判所に持ち込まれそうです。泉佐野市の主張がおおむね認められているとはいえ、もともと今回の規制は泉佐野市の派手な寄付金集めが発端という見方もあります。泉佐野市は18年度には約497億円の寄付を集め、全国の1割弱に達しました。Amazonギフト券なども対象となっており、ふるさとの産業振興などとはあまり関係がなかったことも事実です。裁判でも泉佐野市の主張が通りそうとの声が多く、見通しが注目されます。
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ところで、ふるさと納税してますか?
いろいろ発足当初から波乱含みのふるさと納税ですが、基本的にはいい制度です。私の地元では大量の牡蠣などが送られてきます。一度に大量に来るので、生もの目当ての場合は、ご利用は計画的に。
(デジタル編成ユニットプランナー 二瓶悟)