見出し画像

楽しい日本は、最近のお気に入りの言葉。自分の中に多様性を持って楽しい日本を作りたい。

楽しいと感じる日本、幸せと感じる日本。石破首相そして堺屋太一氏が唱えているものが「誰もがそれぞれの持つ感覚で、楽しいや幸せを自然と感じられる状態」とイメージしているなら是非実現したいと思う。多様な価値観を持つ人で満たされている世界だ。

残念ながら、現在の日本は世界幸福度ランキングで2023年は47位という状況だ。数字上では「楽しい日本」を証明できる状況にない。ならば開き直って、これからはランキングを駆け上るだけだとなればいい。ポジティブに考える。ではどうすればランキングを上げることができるのだろうか。やはり原点に遡って、楽しいや幸せとは何かを再確認するのが良いと思う。

STUDY HACKERのコラムが見つかった。幸せと感じるには、①新しい体験をする、②毎日良い情報を見つける、③親切なことをする、④今の自分でいいと許す、⑤感情のコントロール力を高める、⑥感謝力を高める、⑦クリエイティブ活動をするとあった。①と②は新たな刺激を受けたり、自分の知らないことにワクワクしたりといったポジティブな感覚だ。場所でも人でもいいが新たな出会いが必要で、これまでの自分の知識や常識の中にはない「未知との遭遇」だ。

③の親切なことは、週一回くらいが良いらしい。親切なことをして他人からありがとうと言われて自分が少し幸せになるというわけだ。④の自己肯定はとても大事だと思う。物事をポジティブに捉える習慣を持つだけでがらっと気分が変わり、自然と前に進んでいく。⑤の感情コントロール力も④と似ていると思う。日々のちょっとした出来事ではなく、より自分の心の奥底ある気持ちに焦点を当ててポジティブに向き合う訓練だ。

⑥の感謝力は落ち着いて周囲をみる、つまりは俯瞰力を持つということだと思う。自分だけが世の中にいるのではなく、周囲のたくさんの人のお陰で暮らせていることに感謝する感覚だ。最後の⑦は、日常に未知との遭遇が溢れた人が、自分にも周囲にもポジティブに良好な関係を広げる中で、それぞれの持つ常識の組み合わせで新たな価値を生み出すクリエイティブ活動を行うというものだ。

①から⑥が揃って、⑦が実現される。確かにとても幸せにな気分になるように思う。でも本当にできるのだろうかと疑問が湧く人もいると思う。答えは断然できるだ。もし突然、世の中を驚かせるようなイノベーションを生みださなければいけないなら、できないかもしれない。でも、小さなクリエイティブ活動なら問題なくできると思う。というか、多くの人がそれを既にやった経験があると思う。ただそれを新たな価値だと自分では認識できていなかったり、周囲の人の目に触れる機会がただ少なかったりしただけだと思う。要は捉え方と盛り上げ方のような気がする。

少し話は変わるが、最近、多様性という言葉を改めて考える機会が多いと感じている。世の中では、数字付きのファクトとして説明し易いからか、組織に多様な年齢や性別の人がいる状態を捉えることが多いが、もう少し踏み込んだ定義が必要だと思う。敢えて、多様性は組織や社会に多様な人がいる状態と捉えるのではなく、自分にきちんとした肯定感を持つと共に、自分の中に周囲の人の持つ肯定感や常識を取り込み、自分の中に多様性を育むことだと定義したいと思う。周囲の人、その人の暮らし方やその土地そのものから新たな刺激を受け取り、自分の常識を肯定的に変容させていくことだと考えている。

凝り固まった常識を持っていると、異質なものを排除してしまう。組織や社会に異質なものが存在していることを許すのではなく、それを超えてその異質を取り込んで自分の常識を進化させていくことを多様性と言いたい。もちろん、異質を取り込むのだから、理解不足に伴う失敗もある。でも、そこは異質の常識を複数持った人が、そうした挑戦をしたことに対して感謝する番だ。要は、進化した多様性を持つ人が触媒となってポジティブな挑戦のサイクルを回せる場を作り上げれば良いだけだと思う。

これは、「人と事業つなぐ多様性」の番人であるタオ氏がソニーG本体のCFOに就任したという記事だ。生活や文化が異なる多国籍の従業員という多様な存在を一つの共通の目的で束ねるソニーのパーパス経営は、以前より注目していたが、十時社長は、この記事でも「多様な人材、多様な事業が融合することで新しいものが生まれる」と多様性が企業の成長に欠かせないと強調している。一方、タオ氏の周囲からの評判は、「トップにきっちり『異見』をいえる人。グローバルで事業に深い理解を持ち、常にロジカル」「思慮深く、周囲を和ませるタイプ」。出自の異なる人と人をつなぐことが得意という。

お会いしたことはないが、恐らく、タオ氏は自分の中に確固とした肯定感を持った上で、広範囲の常識や多様性を自分のものに昇華しているのだと思う。だからこそ、周囲を和ませることもできるし、何よりも正しく繋ぎ、新たな価値を生み出す触媒となることができるのだと思う。一緒に働く人を楽しいと感じさせるプロであり、自分も楽しむプロなのだと思う。

日本にはチームワーク、チーム戦という強みがある。周囲を見て瞬時に補完し合うことが強みだ。異質を受け入れるどころか異質を能動的に生かしている姿だ。そうだ、「楽しい日本」の道筋は既に意外と見えているのかもしれない。でも、すぐに構想や妄想と実践とは違うという声も聞こえる。いや違う。構想や妄想したものが実現されるのだ。そんな想いを抱えながら進んでいけばよいだけだ。10年後の楽しい日本をみんなで描いて、みんなで今から進んでいきたい。

いいなと思ったら応援しよう!