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Ankerから学ぶ、マーケティング戦略における選択と集中とは何かについて

日本に上陸した初年の2013年に約9億円だった国内の売り上げは、20年に210億円を突破した。なぜ、それほど消費者の支持を得られるようになったのか。その秘密は「Amazonファースト」のマーケティング戦略にある。

アンカーはなぜ指名買いされる? 「Amazonファースト」の戦略分解

Ankerの成功要因を読み解くと、よく使われる「選択と集中」とは何かを理解することができます。

それにしても、Ankerの成長率凄まじい…

Ankerは何に選択と集中して急成長を遂げてきているのでしょうか。

日々のマーケティングの仕事に活かしやすいよう整理していきます。

Ankerが選択と集中をしたこと

・初期フェーズはAmazonのチャネルに集中
・Amazonのレビュー評価をKPIにおく
・モバイルバッテリーの機能と顧客が求める中での最高の体験を実現することに集中
・ファブレス(製造は自社で行わない)ビジネスモデルを選択して、カスタマーサクセスやR&Dに集中

選択と集中の結果としてAnkerが得たこと

・Amazonを起点にモバイルバッテリーブランドの第一想起
・Amazonレビューからのブランドに対する信頼
・モバイルバッテリーの機能性に関する優位性

Ankerは、なぜ低価格と高品質を両立できているのかを読み解くと、戦略的に選択と集中をし、「やらないことを決めてきたこと」が大きな要因であることがわかります。

そして、蓄積されたレビュー資産は、後発で参入する企業が簡単に模倣できない壁をつくり出しています。

Ankerの事業成長と選択と集中の関係性を整理

選択と集中
1. 商品はモバイルバッテリーカテゴリーに集中
2. 流通チャネルはAmazonに集中
3. 組織リソースはカスタマーサクセス、R&Dに集中

選択と集中があったからこその仕掛け
上記3つの集中があったからこそ、現在は、
・商品カテゴリーを広げる
・直営店や家電量販店などチャネルを広げる
などの事業成長モデルがつくれていることが読み解くことができます。

Ankerから学べること

マーケティング戦略を考える上で意識したいのは、一度集客や販売効率の高いチャネルを発見した後は、徹底的にそのチャネルにリソースを投下すること。

特に事業立ち上げフェーズは、無闇に広げると、チャネル運用・管理コストがかかります。

よく、まず量が大切だ!質は後から。何でもやってみよう!と言われる
それはただの思考停止です。

手法を広げることが量をやることではなく、
特定の領域(チャネル)に量を集中させることが最も大切。

マーケティングミックス4PのPlace(流通)+Promotion(広告)チャネル設計で勝ちパターンを発掘できると、人材投資効率・広告投資効率は圧倒的に高まりやすくなります。

以上、本日はAnkerから学ぶ、マーケティング戦略における選択と集中とは何かについて

Ankerが、各事業フェーズで、どのような意図をもって、組織資源を集中させてきたのかを理解するには、「Anker 爆発的成長を続ける 新時代のメーカー」が詳しくまとまっています。

アクションメモ

最初にAnkerからの学びをアクションに起こすとしたら
・どのチャネルに組織資源を集中させるかを考えてみる
・まずは特定チャネルで信頼を獲得して、次にチャネルを広げて事業拡大するシナリオを描いてみる
といったことからやってみるのが良いと思います!

最後まで読んでくださりありがとうございました!