もし本当に「人生100年時代」が到来したら、この世は地獄と化す
今まで多くの人が頭で考えていたことだけど、それを口にしてしまったら批判されるから言わなかった「真実」について書いたこの記事は、とても評価に値すると思います。
コロナとは、「#ブーマー・リムーバー(コロナは戦後生まれのベビーブーマー世代を取り除くウイルス)」である。
つまりは、世界的に歪な人口ピラミッド(もはやピラミッドの形をなしていない)を形成しているのは、長寿化した高齢者の存在です。増えすぎた高齢者の数は、そのまま自動的に現役世代の負担増となります。個人の負担が増えるだけの問題ではなく、それが進みすぎれば、社会全体の構造の破綻をきたします。
ぶっちゃけていえば、社会とは、高齢者や子どもなどいわゆる「働けない人口」が「働く人口」を上回ってしまえば破綻してしまうのです。しかし、不思議なもので、人間などの力の及ばないところで、人口というのものは調節されていることは歴史上明らかです。それが戦争であったり、自然災害であったりもするのですが、死亡者数という点で人類にもっとも大きな影響を与え続けているのが疫病なのです(戦争で死んだ数より疫病で死んだ数の方が歴史上圧倒的に多い)。
良いとか悪いとか、道徳的に正しいとか正しくないとかは関係なく、人類の人口はそのようにして調節されてきたことは紛れもないファクトです。日本だけではなく、アフリカ諸国を除くほとんどの先進国で少子化になります。合計特殊出生率が2050年あたりには、版で押したように1.5近辺に収束していくのも、何らかの自然の摂理なんではないかと思います。神の力とかそういう非科学的なことではなく、自然のバランス維持機能という意味です。
よくよく考えてほしいのは、20世紀に入ってからの世界の人口爆発現象の方が、異常事態といえる。
「人生100年時代」なんて言葉が少し前にもてはやされましたが、僕は個人的にそんな長寿社会は地獄でしかないと思っていましたし、今もその考えに変わりはありません。
長寿の本人の問題ではない。介護する子の問題としてとらえれば、経済的にも精神的にも大きな負担がご自分が高齢者となる時期に襲いかかってくるのです。よく言われる「8050問題」は、僕に言わせれば「高齢親子の共倒れ問題」です。
「#ブーマー・リムーバー」というハッシュタグを、悪意的に、あるいは皮肉的にわざわざ使う必要もないが、長寿化というのは、人間の視点からではなく、社会全体の最適化にとっては、社会を維持していくためには、個人の寿命が延びる事は決して望まれる現象ではないという視点も忘れてはならない。
日本におけるコロナ死亡者は現在12/25時点で3105人(worldmeters)。これを4月以降の月当たりにすれば、月345人(実際4月以前も死者は出ていますが簡略化するため)。しかし、2020年4月、緊急事態宣言が出て以降11月までの、60代まで(ある意味)現役世代の自殺者は10203人(厚労省の速報値ベース)です。これは11月までですので月当たり1275人となります。実に、コロナ死亡者の4倍もの現役世代が自殺しているわけです。
※ちなみに、4月以降で70歳以上の自殺者累計は3632人。高齢者に限っても、コロナより自殺の方が多いのです。
コロナと自殺には因果関係はないなどととんでもないことを言うコメンテーターもいますが、この現役世代の自殺のうち、その動機を見れば、「経済生活問題」と「勤務問題」という4月以降コロナによって大きく影響を受けたと思われる原因によって自殺している割合が40%を占めます。
これは11月までの実績です。12月は、GoToも中止、飲食店のさらなる時短要請などで、最後の望みを奪われた宿泊・飲食系の事業者もいるかもしれません。
別に、コロナを放置しろという話をしているのではない。「コロナ優先で経済止めろ」も「経済優先でコロナはただの風邪」みたいな極論の応酬には意味がない。
ひとつだけ明らかなのは、たとえロックダウンしてもコロナは撲滅されない。であるならば、感染予防には注意を払いながらも、できるだけ日常に近い形を維持し、経済も回していくべきなのではないか、ということだ。
コロナにかかろうが何しようが、人は死ぬ。日本でも毎日4000人ずつ誰かが死んでいる。年間135万人以上死ぬ。ここでも何度も書いていますが、世界中が多死社会になっていくのです。
コロナの死ばかりが死ではない。そして、死とは肉体的な死だけに限らない。
死の恐怖や不安におびえるのは人間として仕方ないことだが、一番危惧しないといけないのは、その恐怖や不安に支配されて「生きているのに死んだも同然」になってしまうことだ。パニックも思考停止もそれにあたる。
最悪なのは、それを煽る人間である。「コロナ怖い」も「コロナはただの風邪」も言ってる内容は真逆でも、同じ穴のムジナ。真面目に聞いてはいけない論だと思います。
ちなみに、この記事をお読みの未婚男性の皆様へ。どうぞご心配なく。未婚男性諸君のうちの半分は66歳くらいで天寿を全うします。太く短くいきましょう!
長寿を言祝いでいられるのは、長寿が希少だった時代まで。マジョリティが長寿化することは決して喜ばしいことではない。個人の命の問題を論じているのではない。
2015年にドラマ化されたNHK「破裂」は、まさに高齢国家における最大の課題を包み隠さず問題提起しています。U-NEXTで視聴できるようなので、この記事を不快に思った人は、まずこのドラマを見てから考えてほしい。
長年の会社勤めを辞めて、文筆家として独立しました。これからは、皆さまの支援が直接生活費になります。なにとぞサポートいただけると大変助かります。よろしくお願いします。