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人生の先輩からもらった時間は、欲しいと思っている方にお返ししたい。

 2021年、令和3年も不安定な状態でスタートしましたね。何か、コロナの対策については、政治の話題や、治療・ワクチンなどの対応など、人との対立が目立ちます。しかし、本質は「自然現象」を、どのように「人類の英知」で解決するのかが本質で、「人の間で戦っている余裕」もなければ、あまり意味がないのでしょう。

 そう考えている時に、日経COMEMOもご意見募集コーナーに、とても心に刺さるテーマがありました。

 あなたにとって、「誰かのために考えたり行動する時間=やさしい時間」を教えて欲しいというものです。 #やさしい時間  という、名前もとても共感します。そこで、少し私の考えを述べてみたいと思います。ぜひ、皆さんの #やさしい時間  も教えてくださいね。

#やさしい時間  は、私の知識・経験と失敗を説明する時間  

 私が今、マーケティングの領域や、データ・サイエンスの領域で仕事をさせて頂いているのは、私の力や学びからだけではありません。多くの人の支援、アドバイス、いやご尽力のおかげで、今ここに存在して、お仕事をさせて頂いているのです。

 そして、50歳という、人生100年時代の折り返し点を過ぎた今、私は、TakerからGiverに変わろうと考えたのです。

 今までは、知識やアドバイスを、他人から多く頂き、それを自分の資産にして、仕事をして、お金を得ていました。つまり、他人から様々なものを受け取っていたのです。これが、今までのTakerのフェーズです。

 これからは、逆に自分の資産化された知識や経験を、他人に伝えることで、他人の知的資産の形成に役立てたい。これが、私が考える、「誰かのために考えたり行動する時間=やさしい時間」なのです。つまり、Giverのフェーズに変わりたいのです。

先輩からもらった時間は返済不能だけど

 冷静に考えれは、私は多くの他人の時間を、自分に使ってもらったでしょう。学生時代は、先生や同級生の時間を、私のために消費してもらいました。一緒に遊ぶということも、実際には、わざわさ時間を使ってくれていたのです。私のために。

 社会人になっては、会社の上司、会社の先輩、同僚の時間をたくさんもらっていました。本当に、多くの時間を使ってもらい、私のビジネス・パーソンとしてのスタイルも確立できたし、私の強みや弱みの発見にも手伝って頂きました。

 こう考えると、私は人生の先輩から頂いた時間は、もはや返済不能になっているのくらいの量になっているのではないでしょうか?でも、少しでも良いから返さないと。それが、直接時間を頂いた人への返済ではないとしても、私の行うべきことではないかと考えるようになったのです。

 つまり、私の知的資産を他人に提供することではないかと考えたのです。人生、一生学びの時間ですが、他人に自分のことを教えることも、私にとっては大きな学びです。そして、自分にしかできなかった経験は、他人には大きな知的資産になるかもしれません。

まずは、高校生や大学生と向きあう

 実はコロナになる前から、「近未来ハイスクール」という活動をお手伝いしたり、大学で数学の講義や、キャリア形成の講義などを行わえてもらっています。

 そこで私の行うことは、高度な学問を教えることではなく、私の経験の伝達、そして若者の無限に広がる未来の創造のお手伝いです。少しでも、先輩から頂いた時間を、若者に返したい。若者の未来への貢献という、利率はとても高いだろう。その利率を使えば、返済不能な先輩から頂いた時間も、完済できるかもしれない。

 私の、#やさしい時間は、私の経験や考えを知りたがっている若者に伝えることです。そして、その活動の後には、私が勝手に、向き合った若者が、将来輝いて活躍している姿を想像することである。

 やはり、人は人のことを思うと、やさしくなれるのだろう。

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本間 充 マーケティングサイエンスラボ所長/アビームコンサルティング顧問
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