管理職という罰ゲーム パタハラ被害も33%
こんにちは、電脳コラムニストの村上です。
課長、部長、そしていつかは役員に。昭和の時代の若手社員はこのような野心を胸に、新卒からキャリアをスタートしたのだそうです。早く管理職になることが出世コースの証、といった企業文化もこのようなキャリアを思い描く要因です。
時代は変わり令和。新卒一括採用一辺倒ではなく、どの企業も中途採用をしています。新卒プロパー文化が色濃く残る伝統的日本企業であっても、管理職クラスの中途採用も珍しくはありません。むしろ、40−50代は就職氷河期だったため社内の層が薄いため外部人材に目を向けることが重要になります。一方でこの時期に新卒だった人は、正社員のバスに乗れず、その後もキャリア形成で不利な状況に置かれ続けています。一方で優秀な管理職人材は実は引く手あまたで、50代での転職も増えています。ここに大きなミスマッチが存在していることは大きな社会課題です。
管理職不足に拍車をかけるのが「社内のなり手不足」です。専門性が高いほど専門人材としてシニアレベルまで昇格できます。年功序列の時代では管理職にならない限りはそれ以上の昇給昇格は望めなかったわけですが、ジョブ型の時代となり管理職コースか専門職コースかが選択できるようになったわけです。
管理職にあえてならないというのは、女性に多い傾向と言われてきました。
最近では男女を問わず「人の管理は面倒くさい」「雑用も多い」等の理由から、管理職が敬遠されるようになってきました。そのような中で重責を引き受けてがんばっている人が、ハラスメント被害を受けるというニュースがありました。
育児休業をとる男性が増えてきたことは素晴らしいことですが、その上司にあたる方々が旧体質のままではいけませんね。これではさらに管理職になりたい人が減っていくわけで、一定の閾値をこえれば組織崩壊を招きます。経営レベルでしっかりと改善していかなければなりません。
結局のところ、一定期間空いたしまうものは、上司とチームでカバーする他ありません。日本は人材流動性が低いためにいきなり人が減ることに慣れていないせいで、業務の属人化が進んでしまいます。本来これはマネージャーが本来業務として対策しておくべきことでしょう。
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