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ジム・ロジャーズ 『日本への警告』4   家族とお金を守るための成功法則2

ファイナンシャル・プランナーの花輪陽子です。前回に引き続き、ジム・ロジャーズ氏へのインタビューの中から家族とお金を守るための成功法則から1つお伝えします。

日本では、学校などで金銭教育に割かれる時間が少ないとも言われています。そのため、帝王学のように各家庭で子どもに教育をするか、金融機関に就職をして学ぶなどとなり、各人のマネーリテラシーの格差が大きいと感じます。イギリスやアメリカなどでは学校教育の中でも様々な取り組みがあります。ロジャーズ氏はお金について若いうちから学んでおくことが大切と言います。

「一〇代の若者がお金や仕事について学んでおくことは重要だ。一切知らないまま二三歳を迎え、慌てて学ぼうとする人もいるが、これでは遅すぎる。」

ロジャーズ氏は続けます。

「お金の基本を理解していないせいで、多くの人生が破壊されてきた。世間の人々は、お金をただ単に使うものとして思っている。だからこそ無駄遣いから借金を作ったり、生活費の不足から結婚が破綻したりといった問題が起きている。行き当たりばったりでお金を使い、家計の破綻を起こす家庭がなんと多いことか……。

日用品や食べ物のことで親が喧嘩ばかりしていると、その不安は子どもに伝わってしまうだろう。せめて安全な生活を保証するくらいの最低限のお金は、やはり必要だ。」

最高裁判所の「司法統計年報 3 家事編」(平成29年度)によると、離婚の申し立ての動機別割合をみると、「性格が合わない」「暴力」「異性関係」に続いて、「生活費を渡さない」「浪費」などのお金の理由も多くなります。お金の問題を解決できないまま家族を持ってしまうと問題が大きくなってしまうのです。

そうならないためにも一〇代の頃から学ぶ必要があるのです。

「お金は貯めるものであり、使うものではない。娘たちにはこうした考え方を育みながら成長してもらいたいと考え、彼女たちが生まれてすぐにブタの貯金箱を六つ買い与えた。そして、そこにアメリカドルやシンガポールドルなど、通貨ごとに貯金させている。わたしは娘を通貨投機家にしたいわけではないが、異なる種類の通貨があることや、貯金をすべきというシンプルなことを知ってもらうために、このようなことをおこなっているのだ。」

小さい頃から身についたお金の習慣を大人になってから変えると非常に大きなストレスが伴います。まだまだ日本はお金のことを話すのはハシタナイという意識がありますが、中華系のように仲間内で大っぴらに話した方が集団で情報共有ができて不利益を受けにくくなるというメリットがあります。

銀行など金融機関でも子どもの金銭教育セミナーなどが行われているので無料セミナーなども活用してお金について学んでいきたいですね。

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花輪陽子(FP@シンガポール、経営者、著者)
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