「現場が大事」の正体
こんにちは、ローンディールの原田です。今日は「現場」というテーマで書いてみたいと思います。
(はじめて読んでいただく方のために紹介しておくと、私たちは、「レンタル移籍」という事業に取り組んでいて、大企業の人材にベンチャー企業で働く経験を提供しています。)
で、このレンタル移籍という経験をしていただくと、事業フェーズも働き方もそこにいる人たちも異なりますので、いろいろな壁にぶつかることになります。その中でも、多くの方が直面するのは「お客さんの声を聴く」という行為です。
とにかくベンチャー企業で、まだサービスも固まっていない、お客さんもついていないというときに何が必要かというと、やはりお客さんの声を聴くということなんですよね。そして、カスタマーサポート専門みたいな担当の人がいるわけでもないので、社長も技術者もバックオフィスの人も、みんなでそれをやる。
ところが、大企業でお仕事をしている人からすると、ここに意外と抵抗感があります。何かというと、まだ完成していない(例えばバグだらけだったりするような)プロダクトやサービスを、お客さんに見せるなんて信じられない。そもそも自分はその業務の担当じゃない。・・・っていう感じです。
大企業のブランドがある中お仕事をしてきたら、やはりそういう動き方は難しいかもしれません。ブランドが築き上げてきた知名度や信頼性、それを棄損するわけにはいきません。でもベンチャー企業にはそれがない。だからこそ、みんなでお客さんの声を聴きに行くのです。
そして、結果的にどうなるかというと、多くの人が「やはり直接お客さんの声を聴くことは大事」という学びを得ることになります。ポジティブなフィードバックも、ネガティブなコメントも、すべてが自社のサービスやプロダクトをよくすることに繋がっていると体感できるのです。
それよりなにより大切なことがあります。それは・・・価値を提供する相手がどんな表情をしていて、何を感じているのか。その場にはどんな空気が流れているのか。そういうものに触れることで、自分たちは事業を通じて何を成し遂げたいのか、何のために事業をやっているのか、そのことをものすごく解像度高く理解することができるようになるのです。
つまり、現場に行くということは、お客さんのことを知るということはもちろんですが、自分たちの「目的」を確かめる行為なんだと思うのです。
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