コモディティ化した再エネ製造業で先進国が勝てないのはとっくにわかっていた話

何年前の記事かと思いました。

全量固定価格買取制度(FIT)導入の際に日本メーカーが追加投資や増産のチャンスに二の足を踏んだことが岐路としていますが、「なんとなく国内メーカー産が良い」という選択をしてくれる家庭用ならまだしも、メガソーラー事業者の方が国産メーカーを選択するという根拠がどこにあるのでしょう?

ドイツでもFIT導入により国内の太陽電池メーカーの育成をと言っていましたが、結局Qセルズ(2005年のグラフに世界2位で登場)は、2012年には韓国企業に買収されてハンファQセルズとなりました(2017年のグラフに5位で登場)。2012年当時には既にオバマ大統領のグリーンニューディールもメルケル首相の再エネによる雇用促進策も破たんが見えていたので、日本企業が追加投資を控えたのは当然の判断でしょう。逆に当時やっていたら今頃どうなっていただろうと思います。家庭用も当初は「なんとなく国産メーカー」という選択をしてくれる人が多くとも、そのうち「海外産でも変わらないかも」ということになり、家庭用ですらシェア維持するのは難しいですから。

安易にエネルギー政策に産業政策を乗っけた帰結がこれです。日本企業の「失敗」と片付けるのは記事として非常に浅い。

しかも最後の〆の文章もパネルの自給とエネルギー自給を混同してなにがなにやら。

>エネルギーの9割を海外に依存する日本で、太陽光発電は自給率を高める有効な手段のはず。しかし国内パネルメーカーの退潮で、海外依存から抜け出す道筋も遠のいている。

海外産のパネル使ったとしても、その太陽光発電所が国内に設置されているなら、何の問題があるんでしょう。メンテナンスがその生産メーカーでなければできない、というならわかりますが。。ということでなんのこっちゃという記事でした。

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO33246050Q8A720C1EA1000/

FITが技術開発やコストダウンに寄与しないあたりのことは2015年12月に私が書いた記事でも既にご紹介していますので、ご参考までに。

http://ieei.or.jp/2015/12/special201512001/2/

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