見出し画像

Web3が話題になっている背景・経緯ー進むブロックチェーンの実用化

こんにちは。グローバルでDXの調査・支援をしている柿崎です。
前回に引き続き、今回もWeb3について書きます。
前回の最後にウィキペディア(Wikipedia)のWeb3の説明を引用しました。

Web3という用語は、イーサリアムの共同設立者であるギャビン・ウッドが、2014年に「ブロックチェーンに基づく分散型オンライン・エコシステム」を指して作った造語である[4]。

Web3 - Wikipedia

ギャビン・ウッド氏をWikipediaで確認しましょう。

ギャビン・ジェームズ・ウッド(Gavin James Wood、1980年 - )はイギリスのコンピュータ科学者。ブロックチェーン基盤であるイーサリアム(Ethereum)の共同創設者かつ、Web3基盤のPolkadotとKusamaの創設者である[1][2]。


ギャビン・ウッド - Wikipedia

Polkadotにリンクが張られているのでクリックしてみます。

Polkadot(ポルカドット)とは、異なるブロックチェーンが相互運用できる分散型のWeb世界の実現を目指したブロックチェーンである[1]。コンセンサスアルゴリズムにはProof-of-Stake(PoS)を改良したNPoS(Nominated Proof-of-Stake)を採用し、イーサリアムの共同創設者兼元CTOであるGavin Woodを中心としたWeb3 Foundationが主導となって開発されている[2]。

Polkadot - Wikipedia

Polkadotを知らない方には意味不明な言葉がたくさん出てきたと思いますが、PolkadotはWeb3 Foundationが主導して開発したようです。
Web3という言葉は、マーケティング的に流行らせている点は否めませんが、ここまで騒がれるようになったのは、ブロックチェーンがこれまでのビットコインのような暗号資産の取引だけではなく、ついに実用可能なフェーズに入ったからと言えるでしょう。
「これまでも多くあった」とおっしゃる人がいるでしょうが、その殆どは実験や狭い範囲での利用に留まっていました。これからは「実験」から「実用」の段階に入ります。
Polkadotを例に2つの大きな理由を取り上げます。

パフォーマンスが向上した

よくスケーラビリティ問題(処理性能の問題)と言われますが、要するに取引スピードです。
皆さんがクレジットカードを使う際、決済処理にすごく時間がかかるから使いたくない、と思う人はいないでしょう。一般的なクレジットカードの1秒あたりのトランザクション処理量(TPS : Transaction Per Second)は、数万件です。
ビットコインが7TPS、イーサリアムが15~25TPSですので、これでは日常の決済処理等では使えそうにないことがイメージできるでしょう。
しかし、Polkadotは10万~100万TPSで、クレジットカード以上のスピードですので、暗号資産だけの取引に限らず、決済処理や最近よく聞くNFTに加えて、IoTや物流など様々な分野で活用できる段階に入ったと言えます。

誰でもブロックチェーンを作れるようになる

本来は、"サブストレート"や"ノードテンプレート"などの言葉を用いて説明しますが、今回は論より証拠を重視して説明します
2018年のWeb3 Summitでギャビン・ウッド氏が新品未開封のMacBookを持ってきて、ゼロからブロックチェーンを作る動画を、冒頭だけでも結構ですのでご覧ください。
これを見ただけで誰でもすぐに作れるほど甘くありませんが、少し頑張れば作れそうですね。

前回の記事でWeb3という概念は6年以上前から存在してことを書きました。Web3という新たな概念が登場した、というより、いよいよブロックチェーンが実用段階に入った、と言えるのではないでしょうか。
現在のブロックチェーンは、2000年頃にWebサイトを作成していた頃に似ているよう思います。当時、多くの人がWebサイトを作るようになり、ADSLやBフレッツなどの回線の普及もあってストレスなく閲覧できるようになりました。
「多くの人がWebサイトを作る」と書きましたが、このほとんどは若い人でした。ブロックチェーンについても同じことが言えると思いますが、組織でDXを推進される立場の方はアンテナを張って頂ければと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?