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Brexitはどうなるのだろう?④次の目途は2月27日

1月29日に承認された政府の離脱方針は2月14日夜に303対258の反対多数で否決され、メイ首相がEUから大幅な譲歩を引き出せる可能性は低下した。現時点では、どんなものでも、下院での安定多数は得られそうにない状況である。決定は再びの先送り。次の目途は2月27日である。

この日までにメイ首相は合意なき離脱をちらつかせて穏健派議員を説得にかかり、協定案への支持を得る構えだし、意義ある採決をできるだけ遅くすれば、他の選択肢を模索する時間がなくなり、選択肢が協定案を受け入れるか合意なき離脱のリスクを冒すかに集約されることから、メイ首相の利益になることが考えられる。ちなみに議会で協定案を可決させるには、メイ首相は116名の議員を翻意させなければならない。

EU側は焦って何かを提示して英国がさらなる譲歩を求めるリスクを避けたいというのが本意であろう。アイルランドに関するバックストップをどのように修正すれば、英国議会の過半数の支持が得られるか、EUにとって受け入れ可能になるかは不明であることが背景にある。

両者ともに様子見の部分を残しながらも、次の合意を待つわけだが、次は大丈夫と考える決定的要素がない。とすると、同じ結果に陥り、3月21日の欧州理事会会合の後まで意義ある採決ができないことも考えておかねばならない。そうなれば、合意なきBrexitに一段近づき危ういことこの上もない。

だが、英国にとってもEUにとってもメリットのない決断をするとは思えないことから、基本的にはリスボン条約第50条の延長となるのであろう。協定案承認の可能性が55%。合意なき離脱のリスクは従来の20%からは高まり35%へ。英国がEUを離脱しない(国民投票を実施し直す)可能性が10%と見る。

3月30日0時00分は待ってはくれない。同じ結論なら早めに出さなければ、英国国内のリスクが世界中に露呈されるだけであることくらい、メイ首相が気付かないはずはないのだが。

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