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子供のバイリンガル教育 時間とお金がかかる

子供をシンガポールで育てて6年目です。8月からインターの小学校(日本より10ヶ月早く始まるので日本の学校なら年長)が始まりましたが、英語の宿題のサポートが難しくなりつつあります。

欧米系の学校の場合、宿題はあまりなく、10分で終わる最低限のものを毎日やる形です。1日1冊自分で本を音読する、プリントをする、親が英語の本を読むというだけです。日本にいる周りの人から小学校受験の話を聞きますが、それに比べるとないにも等しい量だと感じます。それでも、最低限やるべきことが短時間に凝縮されてはいます。

娘はELL(English Language Learner、英語学習者)のクラスを受講しており、語学の授業の際に別の少人数クラスに移動をして英語のフォニックスや文法などを学んでいます。もしくは先生がクラスに来てサポートをします。算数や科学など他のクラスはクラスメイトと同じなので影響をしません。

幼稚園の後半からELLの少人数サポートクラスに入っているのですが、今年は1年を通じてそのクラスに入り、毎週金曜日はテストがあるようです。おそらく1年後にテストがあって、ターゲットを超えていたらネイティブとしてクラスメイトと同じクラスを受講できるのだと思われます。

小学校1年生のターゲットとしては、1行程度のライティングを5行程度の文章にするというレベルのようです。読書に関しては数行の簡単な本からパラグラフがあるような本を読めるレベルに引き上げること。小学校3年生になったら誰もが読み書きをできるようになっているということです。日本語などの単一言語を学んでいる場合も同じことが言えるでしょう。しかし、これを2言語以上で同時にとなるとかなり至難の技なのです。高学年になると高度な教育に移行していくために低学年で語学をどれだけ身に付けることができるかが重要だと感じます。

さて、欧米の学校では幼稚園の時から成績表や英語力が細かく数値化され、何が足りなくて何をすべきなのか適格に指導され、家庭教師をつけた方がよいなどのアドバイスも学校がしてくれます。これをやった方がいいなどの介入が多いので、結構げんなりすることも多いです。時間が解決するという考え方ではなく、できるだけ早く適格なアプローチをして結果を出すという考えのようです。

また、授業料の他にもELLが年間数十万円、家庭教師をつける場合は1時間8000円など(学校の先生レベル)費用がかなりかさむのです。加えて、フェラーリコースのごとく、どんどん勉強をする子供もいて、その差が日に日につくので落ち込むこともあったのですが、他の人と比べない、子供の成長だけをゆっくり見守ろうと切り替えるようになりました。

その他にも日本語を土日や学校帰りにさせようとなると、日本語に対しても習い事代がかさむので本当に語学学習にはお金と時間がかかると痛感させられます。現在、習い事の多くは日本語のものを取らせています。日本という環境にいる場合は土日や学校外は反対に英語にしてしまうというのもありなのだと思います。それくらいかなりの時間を語学に投じて、しつこく学んでいかないとなかなか身につきません。

さて、子供がやっているプリントですが、結構難しいです。英語の経済ニュースなどは読めても身の回りの単語など分からないものもあります。大人になってから英語を学ぶと難しく考え過ぎてしまって、返って分からなくなってしまう場合もあります。辞書を引いても(おそらく簡単過ぎて)出てこないということもあります。欧米人の友達に見せても、「小学校1年生にはちょっと難しいよね」と言っていました。

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また、子供に英語の本を読み聞かせるのも困難です。フォニックスなど習っていないので、とんでもない読み間違えをすることもあって、度々子供に笑われます。もはやどちらが教わっているのか分からず、子供と一緒に勉強をしている感じです。プリントをするにも、こちらが読んでいる間に子供が解いてしまって速さについていけません。勉強を見ることができないいうことにならないように努力をしないといけないと痛感しました。

また、共働きで忙しくても最低限の時間は確保するなど、時間とお金のコミットメントが必要です。おそらく言語が確立される小学生低学年くらいが1番大変なんだろうと感じます。また、経過を書きたいとも思います。


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花輪陽子(FP@シンガポール、経営者、著者)
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