100年前の消防服やバラの花などを「分解」する 〜 一言切り抜きfrom日経#177
あるパティシエは、ケーキ屋でケーキを2つ注文するという。
恋人と食べるためではない。
1つは、自分で食べるため。
もう1つは、分解するため。つまり何が入っているかを調べるため。
そう。プロは分解する。分解して、様々なことを深く知ろうとする。
今日は分解特集。分解例をいくつか紹介する。
分解事例2。青山フラワーマーケット井上社長から聞いたものを、宣伝会議のアドバタイムズで連載している「伝説の授業採集」に書いた。
読んでみて貰えばわかるのだが、「花の美しさを観察する」ために、ただみても難しいので、社員に分解する研修をされている。
分解事例3。
1月14日の日経朝刊文化面より一言切り抜き。
ビンテージ服を分解して、展示し、試作して着るというプロジェクトをされている方が載っていた。
時空を超えての対話である。
>1着の標本製作にかける時間は4カ月ほど。そのうち3カ月半は考えることに費やす。この服から何を伝えたいのか、パーツをどのように並べるか、キャプションをどうするか。それが固まってからようやくはさみを入れる。
>分解すると表層だけでは分からない違いが見えてくる。革命後のコートは余分な縫い代がたっぷりと取られているのに対し、革命前のコートにはほとんどない。縫い代は体形が変わってお直しをするときに必要になる布だから、革命前のコートは長く着られると想定されていなかったことがうかがえる。
「分解すると表層だけでは分からない違いが見えてくる。」
職種によっては、テレワークが増え、通勤時間がなくなり、飲み会もなくなり、籠もらなくてはいけない時間も増え、じっくり時間が取りやすい今。
様々なものをじっくり分解し、より、物事を深く知るべき時期にきているのかも知れない。