ビジネスパーソンが人文学の視点を学ぶことの意味
最近は、マーケティングの本より、文化人類学をはじめとした人文学系を学ぶことに時間を使っています。
人類学の特徴は、フィールドワークを通じて、人類の文化の共通性、異質性、多様性を知ることだと捉えています。
この文化の多様性を理解することの意味について考えたことを書いていきます。
人文学系を学んだ経験、知識がある人が求められる
先日にツイートしましたが、SONYが文化人類学など人文学系の視点をベースに人と社会を研究する人材を募集していました。
dodaの募集要項をみてみると、業務の特徴、キャリアパスの記載が興味深いです。
世界でも注目される人文学系の知
下記の記事で、Facebook(現メタ)が800人程の社会心理学者と文化人類学者等を採用したことが書かれています。
4つの階層で人間を理解すること
では、いきなり人文学系を学ぼうといっても、多くの人にとってはハードルが高いと思います。
日常の仕事で意識したいことだけまとめておきたいと思います。
その人が言っていること、行っていることは、その人の個別事象ではなく、所属している社会・コミュニティに影響を受けるわけです。
文化人類学者が、なぜフィールドワークを大切にするかというと、言葉ではわからない社会・文化背景を身体感覚で理解するためだと捉えています。
なので、人文学の視点で観るとは、この4つの階層を往復しながら、人間理解を深めることだと整理しています。
この4つの視点で視ることは、研修でなくても、ビジネスの世界で顧客を理解したり、組織を理解する上で重要だと考えています。
マーケティングの仕事をする上で「人の認識や行動は、その人の環境に依存する」ということを頭に入れておくことは大切。
自分の社会や文化を考える常識をもとに、顧客の声を捉えてしまうと、こんなこと言っているけど嘘ではないか…と無意識に切り捨ててしまったりしてしまいます。
そんな時は、4階層を一気通貫でみて、その人の言動の裏側まで想像するようにしたいところです。
自分の常識を捨てて問い続ける訓練をすること
次々と新しいアイデアをもって事業を立ち上げる人は、人文学で学ぶ「社会や文化や人そのものを理解する視点」をもって生きているのだと考えさせられる記事があります。
ビジョナルの南社長のインタビューがとても面白かったです。
たくさんのデータに溢れて分析し放題の今だからこそ、社会・文化・人間の本質を1次情報に触れて考察する力が求められていると強く感じる今日この頃です。
最後にオススメの人文学系の書籍をご紹介して終わろうと思います。
人部学的思考で、ビジネスと世界をつなげて視るとはどういうことか?を理解できる本です。
最後まで読んでくださりありがとうございました!
以前に類似テーマで書いた記事もあるので、興味ある方はぜひ!