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インデックスかアクティブか 資産運用について

2023年の米国株を見ると、S&P500の27%を占める米国のハイテク関連株7銘柄がスター選手で、他の493銘柄は足踏みをしています。この7銘柄はMSCIオール・カントリー・ワールド・インデックスも上昇させています。
 
株式市場全体の平均的なリターン以上に勝つことに注力するタイプの投資家はアルファ派と呼ばれます。
 
市場平均の上下に関係なく、個々の銘柄選択や、市場平均と異なる性質のポートフォリオを持つことで、「絶対リターン」を目指すスタイルです。
 
これに対して、株式市場全体(インデックス)の上昇に期待する投資を行う投資家はベータ派だと言えます。
  
アクティブ運用を行うファンドマネージャーの目指すのは、プラスのアルファを持つ銘柄に集中して投資することと言えます。
 
2022年は株も債券も下落をし、60/40のポートフォリオがうまく行かない年でした。S&P500も約▲20%リターンでした。
 
その反面でマーケットの影響を受けにくい戦略を取っているヘッジファンドでは2022年の下落相場でも利益を上げることができました。
 
通常、ヘッジファンドは長期的に株式や債券と相関のないリターンを得る傾向があるため、超富裕層がポートフォリオの一部にヘッジファンドを組み入れる場合があります。

ヘッジファンドの戦略は多種多様で、互いに比較することはできません。代表的な戦略としてはマーケットニュートラルという手法があります。
 
マーケット・ニュートラル戦略とは、ある銘柄の将来性に期待ができると思っても株式市場全体が下落すればその銘柄の株価も下がるという問題解決から生まれた手法です。
 
マーケットの中でニュートラル(中立で市場全体の影響を受けないで済む)を維持させるという意味で、マーケット・ニュートラル戦略と呼ばれています。
 
この手法の目的としては、株式市場の変動による影響を極力排除して、購入した銘柄固有の事象が株価に与える影響だけを考えて運用できるようにすることにあります。
 
手法としては、市場全体の値動きのリスクから、購入した銘柄群のリスクを切り離すために、市場全体の値動きを反映する株価指数先物等を売り建てします。
 
株価の変動の要因は、その企業固有の事情によるものだけでなく、株式市場全体からの影響も受けるからです。
 
アクティブ運用にも欠点はあり、高価(運用報酬+パフォーマンス・フィー)がかかるものの、リスクは補償されません。そのために、運用資金額が大きな富裕層がポートフォリオの一部に加えることで、ポートフォリオを多様化させる効果を狙う目的で保有されることが考えられます。

長期的に見れば、インデックス投資家は取ったリスクに見合ったリターンを得られることがデータでも分かっています。投資資金が少ない方などはインデックスの積み立てなどから始めることで十分だと感じます。

 

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