ジム・ロジャーズ 『日本への警告』2 50代の日本人は海外投資に目を向けよ
ファイナンシャル・プランナーの花輪陽子です。前回同様、ジム・ロジャーズ氏のインタビューから皆さんにとって役に立つメッセージをご紹介していきます。今回は海外投資や海外移住についてテーマにしたいと思います。
年金をあてにしているのは甘い!早急に資金を国外に移すべき
「日本人にとって、日本国外に投資をすることはきわめて重要だ。日本国内にほとんどの資金を保有している日本人は、早急に資金を海外に移すことを考えたほうがいいだろう。
日本で貯めてきた貯金と政府からの年金を老後資金のあてにしている人は、甘いと言わざるを得ない。日本政府が今後も紙幣を刷り続けるのであれば、日本円の価値は相対的に落ちるからだ。年金も、額面として受給できたとしても、その価値は保証されたものではない。日本人は、財政破綻した旧ソ連による年金が、急速なインフレに伴いほとんどの価値を失ったことを思い出すべきだろう。
もし日本で自宅を購入しているのであれば、売却をして海外に移住するか、資金を移すことを私は勧めたい。しかし、昔の考え方で凝り固まった日本人には難しいかもしれない。日本の一般の人々が危機を感じるには、まだしばらく時間がかかるだろうから、私の意見が極端に思える日本人もいるはずだ。」
私も4年以上シンガポールに住んでいますが、徐々に資金やビジネスをシンガポールに移しています。シンガポールに住んでいる欧米人や中華系の多くは資産を複数の通貨に分散し、金融機関も複数の国を利用し、数カ国の社会保障制度に加入している人も多いです。そうすることによって一つの通貨や国からリスクヘッジをすることができるからです。この国で働いて、この国で子供の教育を受けさせて、この国で老後を過ごす予定と目的別に国を選ぶ人も多いです。
また、日本人の友人の中でも私の周りでは海外移住を始めている人が多いです。タイ、ベトナム、インドネシアといった成長している新興アジアはもとより、イギリスなどの欧州など一時的に通貨が安くなっている(つまり円からみると相対的にお買い得)な国に移住している人が多いです。まだ円の価値が高いうちに海外資産を入手しておくという発想は決して極端な考え方ではないでしょう。
もうすでに年金をもらっている世代はともかくとして、これからリタイアプランを真剣に考えている50代は海外投資や移住も視野に入れて真剣に老後のことを考えるべきでしょう。
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