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コミュニティを解明してきた8年間、それでも志は変わらない。

2025年1月23日、オシロ社は創業してから丸8年が経ち、9年目に突入する。

今日まで事業を続けてこれたのは、紛れもなくOSIROをお使いいただいてるクリエイターさんやブランドさんをはじめとするお客様がわれわれを信頼してくださり、ともにここまで歩んでこれたからこそだ。

誰よりも茨の道を進むクリエイターがコミュニティという力をもって創作活動を継続、開花してほしい。

だがコミュニティといっても多様なスタイルがあり、交流型のコミュニティは設計も運営も非常に難易度が高い。

そのためにも、われわれがコミュニティを解明するんだとがむしゃらに走ってきた。コミュニティのプロフェッショナルであれたか?と常に自問自答してきたともいえる。

こうして試行錯誤ができているのは、ほかでもなくオシロ社の未来を信じてくださっている投資家のみなさまのご支援と鼓舞があってこそ。そしてなによりも、われわれのミッション、世界を変える可能性を信じともに歩んでくれている、社員全員、従事してくださっているすべての方のおかげさまだ。

2025年最初のnote連載は、これまでの感謝の気持ちとともに、われわれのミッションや事業の意義を改めて綴っていきたい。


「志」への道は、応援団なくしては歩み続けることはできなかった

オシロ社を創業する前、成田空港の国際線ターミナル。その片隅には途方にくれた一人の男がいた。約10年前のぼくだ。

空港のチェックインカウンターには大勢の旅行者がいたはずなのに、一瞬で空港には誰もいないんじゃないかというくらいの静けさが襲ってきた。


移住するつもりで行き来していたニュージーランドへの渡航が、その日手違いによって搭乗できなくなってしまったからだ。

もしあの日、ニュージーランドに渡航できていたら、間違いなくOSIROは生まれなかっただろう。

落胆する頭の片隅から、突然言葉が降ってきた。

「お前は、日本を芸術文化大国にしなさい」

今思えば、ぼくは当時どこかで自分が生かされている真の理由を渇望していたのかもしれない。アーティスト、クリエイターとして創作活動と活動に終止符を打つという孤独と挫折を経験し、その後は起業する道を歩んだ。

ぼくにとってこの体験は「天命」だと思っているし、ぼくの中で明確に「志」が立った瞬間だった。

「日本を芸術文化大国にする」

現在もミッションとしているこの言葉をぼく自身の「志」と捉えて、人生で絶対に成し遂げる目標としている。

2017年1月にはオシロ株式会社を設立し、小さなこと、些細なことでも気を配りながら、成果につなげるために自分自身を磨き続ける日々。

ミッションを実現するためには? 志を成し遂げるためには?

もっとコミュニティを解明したい。

その熱量だけでここまできたが、当然ここまでの道のりは、決して自分ひとりでは歩み続けることはできなかった。たくさんの人々が応援してくれて、社員とともにOSIROをつくり上げてこれたからだ。

本当に、感謝しかない。

「日本を芸術文化大国にする」ための手段としてコミュニティを解明する

コミュニティを解明し、クリエイターをエンパワーメントする仕組みができた時、コミュニティは産業になっているだろう。

オシロ社は2023年に、3回目の資金調達を実施した。資金調達は事業をつくり上げるうえで必要不可欠ではあるが、その資金はわれわれの未来に期待してくださった投資家の方々からお預りしたもの。

いくら崇高な志を持っているからといって慢心してはならない。しっかりと自立し事業としていかなければ、未来を託していただいた方々を裏切ることになってしまう。

オシロ社は季節でいえば、まだ冬の時期だ。少しばかりの猶予をいただけたからといって、春がきたと勘違いをしてはいけない。冬らしく謙虚に過ごし、身を引き締めていかねばならない。

一方で、ぼくにとっては予期しない葛藤もあった。
先述の通り、オシロ社は創業以来ミッションを変更せずに今日まできた。しかし、コミュニティを解明していくことは、「日本を芸術文化大国にする」以上のポテンシャルを持っていることに気づいた。

それは人々の「孤独・孤立」や「幸福度の低下」という、現在世界中で蔓延している社会課題を解決させるほどの大きな可能性だった。

2024年4月に「孤独・孤立対策推進法」が施行し、孤独・孤立問題に悩む個人に対して官民連携でサポートしていく体制を構築しようとしている。

このような問題の根底には、地域や職場などに築かれていたコミュニティが社会構造の変化とともに希薄になっていること、そしてサードプレイスの役割を持つコミュニティが少ないことが要因にある。

そういった意味でも、「人と人が仲良くなる」を開発思想とするOSIROの仕組みや機能は、このような時代背景に奇跡的なほどマッチしている。

「オシロ社はもっと崇高なことに挑戦している。ミッション自体を変更してもいいんじゃないか?」と何人かの方々に言われたこともあった。

そうかもしれない。ただ、われわれはなんのためにコミュニティを解明するのか?

それは紛れもなく、「日本を芸術文化大国にする」ための手段としてだ。

アーティスト、クリエイターにとって必要不可欠な手段だと思うから解明したい。

お金だけでも活動は続けられない。
エールだけでも活動は続けられない。

この両方がないと活動は続けられないから。そして、両方を継続するためには、応援者が点でバラバラに存在するのではなく、同じ熱量の面々が集い「仲良くなる」ことで、お金とエールという応援が継続する。

それは、クリエイターの孤独を解消するだけじゃなく、創作活動を持続することを可能にする。

この「仲良くなる」がOSIROの核にあり、「人と人が仲良くなる」コミュニティがミッションを実現する手段として存在している。

これこそが、オシロ社の「アイデンティティ」なのである。本年は、これまで培ってきたわれわれの『アイデンティティ』を必要とする方へ届けきりたい。


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