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労働者、新契約時代

人は「今が、未来永劫続くと考える」が。

 みなさんは、「絶滅危惧動作」という言葉をご存じだろうか。私は、時々「電話して」というジェスチャーを、黒い自宅の電話機のダイヤルを回す動作をする。しかし、令和生まれの方たちには、全く通じないジェスチャーだろう。

 「人」は、時代を歩んでいて、自分も「時代」を創造しているのに、自分のいる場所や環境では時間が止まっていると誤解することが多い。極端に言えば、「今という時間が、今後も永遠に続く」と考えることが多いのだ。

労働という「働き方」も未来永劫続くのか?

 「労働」という言葉も、将来「絶滅危惧種」になる可能性がある。「労働」とは、1800年代に、イギリスでの工場の従業員を守るために「工場法」という法律が制定することに起源がある。
 多くの資本主義社会では、労働関連法規があり、日本でも、休憩時間の規定や、残業など、労働者の健康や衛生環境保全に関する法律が多い。
 今も、労働環境に関する課題はある。一般で、この労働法規では想定していない事態も生まれ始めている。
 「副業」「ワーケション」。いや、古くは「自由裁量制度」や「フレックス」なども、過去の工場労働のような、管理中心の労働環境では想定していなかった働き方である。

 おそらく今、労働で起きていることは、命令され・管理される労働から、次の新しい働き方の入り口を、見始めているのかもしれない。まさに、「労働」「雇用」「業務命令」という言葉から、少し離れた働き方を、少しづつ実験し、経験し、整理し始めているのである。

あなたの会社、原則テレワークはできますか?

 以下のNTTの取り組みは面白い。

これを聞いた、企業の人事・労務担当者は驚いただろう。なぜかと言えば、多くの企業には、労働関連法規を遵守するために、従業員の労働に関する規則・規定が存在している。これは、労働関連法規が、そもそも「工場」で働くことかスタートしているので、出社が前提である。それを、テレワークにするとなった場合、社内の規定を大幅に書き換えないといけない。
 ここで問題は、これは人事・労務担当部門の能力が低いのではなく、それより上位にいる法律の問題も大きいことなのである。
 実は、少しづつ、新しい働き方が登場している。もう少し、その新しい働き方を経験したら、労働者の関連法規や、社内規則の改訂を行う時期に来たのであろう。そう、新しい「契約」、そして新しい「保障」を考えるじきなのである。

ちなみに、あなたの会社「自転車出勤」可能ですか?

 そんな話、私に関係ないと思っている方もいるでしょう。では、最後に皆さんに関係のある、身近な質問をしましょう。街中の移動手段は、ここ数年選択肢が増えた。そして、コロナになり混雑した電車を避けた通勤も増えてきた。

 そんなあなたに質問です、あなたの会社は、「自転車通勤」が許可されていますか?日本の労働に関する法律は、出勤も労働に付帯する行動なので、多くの企業で規則があるはずだ。その規則、今も私たち労働者が求めている規則なのでしょうか?そして、会社にとってもメリットのある規則なのでしょうか?

 毎日、カレンダーをめくれば、「昨日と違う未来」を迎えている。労働に関する契約・規則も、「未来」に合わせて、考えても良いのではないだろうか?

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本間 充 マーケティングサイエンスラボ所長/アビームコンサルティング顧問

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本間 充 マーケティングサイエンスラボ所長/アビームコンサルティング顧問
1992年花王入社、デジタル・マーケティングを牽引。以後、コンサルタントとしてマーケティングのデジタル化を支援。ビジネスブレークスルー大学講師、東京大学大学院数理科学研究科客員教授、事業構想大学院大学客員教授 マーケティングサイエンスラボ(mslabo.org)所長