ワクチン接種は人々をコロナ禍前の生活に戻すのか
ゴールデンウィークと言えば、NYでBroadwayでミュージカル三昧、というのがここ数年の過ごし方でした。昨年に続いて今年ももちろん行けず。でも今週はこの”全面再開”のニュースが出て、さらにクオモ知事から9月14日から100%での公演を、との発表が。
これを受けて今週は次々と個々の公演が「9月14日に戻ってくるよ!」と発表が。CHICAGOのこの発表の仕方とか素敵・・
Broadwayだけではなく、ニューヨークでは美術館などの再開も進んでいます。ただし、記事にもある通りワクチン接種をしたからと言って感染を食い止められるわけではないため、過信しての急激な経済活動の再開には舵を切るべきではないとの意見も多く聞かれます。
独立記念日は家族で過ごせる様に、とワクチン接種を進めたバイデン大統領の宣言通りにワクチン接種が進んでいるアメリカでは、同僚や友人も次々にワクチン接種したよとSNSにあげていて今年中には出張が再開されるかもね、とも。そして弊社もそうですがアメリカに本社を置く各社が”オフィスに人を戻す計画”について、様々検討が始まっています。
日本では3度目の緊急事態宣言。飲食店や商業施設に対しての施策の要請が進んでいますが、企業側でも出社制限などの努力はしている、と発表が。一方でグラフを見ていると1回目の緊急事態宣言より実施率が下がっています。
初めての緊急事態宣言からもう1 年以上経つのに、業務プロセスがそもそも見直されていなかったり、デジタル機器やソフトウエアの導入コスト、システムの整備などが進んでいないなど、様々な理由で環境整備が進んでいません。実際、Plug and Playのパートナー企業の方々との打ち合わせは完全オンラインになっていますし、実際丸の内に行くと行き交う人が少なくなっているのは実感できます。一方でPlug and Playのオフィスがある渋谷もまだまだ人が多い状態ですし、at Will Workに「テレワークの実施が進まない」と相談が来るのは中小企業の方が多いです。3月のこの記事によると、約半数が「実施したことがない」、そして25%が「実施したけどやめた」と回答しています。
日本でのワクチン接種がどうなっていくのかがまだわかりませんが、接種が進むと次に必要な会話が、アメリカ同様「オフィスに人を戻すのか」ということ。完全に戻す、と宣言しているところもありますが、テレワークとの併用を続けるのか、またどう”併用”していくのかのディスカッションが必要になります。
テレワークの実施率が高くないとはいえ、この1年間で大きく働き方は変わった、という人は少なくないと思います。私の周りにも23区から転出するという人もちらほら。今年の1月の記事ですが、こちらを見ても増えているのがわかります。
企業によってはオフィス中心のカルチャーが最適と判断することもあると思います。オフィスに人を戻す、のであれば転出した人たちは長い通勤時間が必要になる場合も。一方でテレワークがもたらす恩恵もたくさんあるということに気づいたのもこの1年。この事態が収拾したからといって単にコロナ禍前に戻せばいい、ということでもないことは多くの人が感じていることでしょう。
ではどうすればいいのか。ワクチン接種自体、アメリカでも任意ですし日本でも同様になると思います。そしてワクチンを接種したからといって、感染しないということではありません。この夏にオフィスに人を戻す、と宣言した各社の取り組みがどう進むのか、またその後どのような状況になるのかが今後の判断の材料の一つになるでしょう。引き続き注目したいと思います。
ちなみに今週は「NY、ワクチンで観光誘致」というニュースも出て、友人たちとの間で話題に。承認されるかどうかはわからないですが、もし実現したら日本での接種を待つよりNYに行ってしまうかも・・・と。9月からのBroadwayの再開が羨ましいだけ、でもありますが(笑)