見出し画像

「海外で人気のコスプレは?」について=ドイツ編

「海外で人気のコスプレは?」とよく聞かれますが、答えるのはそう簡単では有りません。ドイツでは5月13日、デュッセルドルフで「日本デー」といイベントが開催されました。コスプレをして参加する人も多く、写真がニュース記事に掲載されることがよくあります。今回はこの「日本デー」関連のニュースで特に筆者が興味深く読んだ記事を中心に、「海外で人気のコスプレは?」という質問の答えについて考えてみます。

デュッセルドルフの日本デーとは

まずは「日本デー」についてもう少し紹介しましょう。デュッセルドルフ市のホームページによると、2023年の「日本デー」には65万人が参加しました。日本文化を体験できる場として、ダンスや武道、各種文化プログラムや音楽パフォーマンスが実施されます。23時には日本の花火も打ち上げられ大きなハイライトとなっています。

さて、筆者が関連報道で特に興味深いと思ったのがこちらのおよそ「デュッセルドルフの日本ポップカルチャー:日本デーのコスプレの背後にあるのはこれだ」というタイトルの記事です。

日本デーでコスプレを取材した地元紙

記事は、複数のコスプレ関係者にインタビューした内容を元に構成されています。まずは「コスプレイヤーとは誰か?」という質問。

・コスプレイヤーの年齢は15~25歳
・男女比は6:4(女性:男性)と女性のほうが多い
・職業は歯科事務やIT専門職など様々

地元紙『Rheinische Post』から筆者抜粋抄訳

そこで登場するのが「最も人気のコスプレ衣装は?」という質問です。

子供時代に憧れたキャラクターで、2000年代に午後の時間帯にTVで放送されていた作品は、毎年「日本デー」で見かける。例えば、ポケモン、デジモン、ワンピース、NARUTO。

地元紙『Rheinische Post』から筆者抜粋抄訳

トレンドについてはこんな感じでした。

・今年は『原神』
・『鬼滅の刃』や『スパイファミリー』。『チェンソーマン』も
・スポーツ系だと『ブルーロック』

地元紙『Rheinische Post』から筆者抜粋抄訳

現地のコスプレを伝える難しさ

おそらく、日本と変わらないと思われる方が多いでしょう。筆者も読者としてはそう思います。ただ、現地の情報を伝えるライターとしては、この「普通」だと感じる結果に至ることは、実は意外と難しいのではと思いました。

記事に掲載する写真は数が限られており、たくさん掲載できたとしても、読者がすべてを見てくれるか分かりませんし、見る順番でも受ける印象は変わることでしょう。そうなると、現地の様子を極力偏り無く伝えるのは難しくなります。

それだけではありません。定番アニメのキャラクターは目に止まりやすいですが、一方で入れ替わりの激しいトレンド作品だと、自分がその作品のキャラクターを知っているかどうかという問題が付きまといます。知らないキャラクターはスルーしがちになってしまいます。

それでも、目に止まったコスプレイヤーに声をかけることがあるとすれば、それは露出の多いセクシー系や奇抜な衣装、あとはネタ系だったりと別の観点もありそうです。

日本イベントは世界中で開催されています!

今月はニューヨークでも大規模な日本イベントが開催されたようです。

コロナ禍によるイベント規制も世界的に終了した今、海外の日本イベントの報道は日本でも増えることでしょう。
今回は、コスプレというテーマに絞っても全体像の把握は容易ではないということを少しでもお伝えできればと思いました。

気になったら、ぜひ現地に行ってみてください。


タイトル画像:ドイツのコスプレイヤーのイメージ写真。筆者がフランクフルトで撮影、加工。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?