持ち家vs賃貸 どっちがお得?様々な角度からメリデメを比較
「持ち家 VS 賃貸」というのは永遠のテーマですね。ファイナンシャル・プランナーとして独立をしてから約15年ですが、ずっと議論されるテーマです。
ライフスタイルやマネー事情によって、どちらが向いているのか違うので、自分で数字化して冷静に判断をするのがよいでしょう。
本当は何十項目も検討項目がありますが、ここでは簡単に5項目程度にまとめました。
立地がよいのは持ち家
一般に日本では持ち家の方が一等地に多く、広い物件はたくさんあります。賃貸のは、一等地の物件はそれほどはなく、広い家も限られます。
ライフプランが自由は賃貸
持ち家だと不自由です。登記を変えるだけでも何十万円もかかる場合もあります。賃貸は、更新の際に自由に解約ができます。これは賃貸の大きいメリットです。また、支払額も自由に変えられるので、失業をした場合もダウンサイジングしやすいです。
コストはそれぞれ変わる
持ち家は住宅ローン・共益費・修繕費・固定資産税や都市計画税等の税金を支払います。賃貸は一般に家賃と共益費を支払います。修繕費に関しては、積立金が足りず、修繕費を臨時で集めたり、あとから上昇するケースもあります。
支払いがエンドレスな賃貸
持ち家の場合は、ローンの支払いには期限があります。これに対して賃貸の場合はずっと払い続けることになります。
会計処理
会計上は賃貸は費用です。事業をしている場合、使用している面積の分、経費として認められる場合もあります。持ち家の場合は資産になります。一般に経費にできる部分は減価償却費、ローン金利、保険等に限られます。詳しくは税理士に確認してください。
購入や賃貸できる価格
持ち家の価格は「年収×5+頭金」。頭金はいわゆる貯金です。新築の場合も中古の場合も同じ予算です。賃貸の価格は、月額で「月収の3割」、これが目安です。手取り額で考えてください。
住宅ローンの返済負担率で考えた場合、手取りの20%が無理なく支払える金額だと考えます。30%までという意見もありますが、子供の教育費がかかる方などはその他の固定支出も多いので、多くとも25%以内にすべきでしょう。
その他 相続に有利など
相続税の観点からどちらがよいなどもあります。現金で相続をするよりも不動産の方が様々な優遇はあります。ただ、親が不動産を持っていて相続をする予定の方は持ち家取得に気を付けるポイントもあります。相続の際に、マイホームを持っていない「家なき子」だからこそできる節税もあります。持ち家のない相続人が「小規模宅地等の特例」を使い、亡くなった親などの住んでいた家の土地を相続すると、土地の評価額を8割も下げることができるのです。配偶者と同居親族のうち法定相続人がいない場合に限り、離れて暮らす家なき子が相続をしても特例が認められます。将来的に実家を相続する予定があるといった人が賃貸に住み続けるのは、実はメリットもあります。
このように、様々な観点からメリット、デメリットを比較して、自分はどちらがよいのか、50年など長期で比べたそれぞれのコストなども比較検討すべきでしょう。
動画でも詳しく解説しています。