"コミュニティづくり"に関わる方に読んで欲しい!オススメの3冊 vol.2
先月、投稿した「"コミュニティづくり"に関わる方に読んで欲しい!オススメの3冊」の第二弾として、今回も3冊の本をご紹介させていただきます。
コミュニティづくりのコミュニティ"コミュつく"というイベントシリーズで、毎週コミュニティづくりのプロフェッショナルな皆さんをゲストにお迎えし、コミュニティ談議をしてきておりますが、コミュつく!にご登壇してくださったゲストの皆さまが書かれた著書の中から、今回も3冊を紹介させていただきます。
今いるメンバーで「大金星」を挙げるチームの法則 『ジャイアントキリング』の流儀 (著者: 仲山進也 / 講談社)
楽天市場の出店者コミュニティを作りあげ、数々の企業のチームビルディングをサポートしてきている仲山考材株式会社 代表取締役であり、楽天大学学長でもあるチームづくりのプロ 仲山進也さんによるまさにチームビルディングの教科書と言える1冊。
講談社の人気漫画で、サッカーチームの監督が主人公の「GIANT KILLING」通称ジャイキリから学ぶチームビルディングの極意が詰まった本なのですが、7年以上前に「格上チームに勝つための采配などが緻密に描かれる。」とオススメ漫画として紹介されているように、どうやってチームの力を引き出していくかが描かれています。
チームビルディングに関して書かれた本なのですが、コミュニティづくりにおいてもとても参考になります。
例えば、最初の「グループ」の状態からどのように「チーム」になっていくのかという話や、その過程で「フォーミング」「ストーミング」「ノーミング」「トランスフォーミング」という4つのステージを経て成長していくチームの成功法則などが詳しく書かれています。この4つのステージの話は、コミュニティ運営チームの中で様々な議論をしていく中で起こる摩擦などが、コミュニティ醸成の上では必要なステージであることを認識すると捉え方が大きく変わります。また、成長していくとどのようなことが起きていくのかを事前に知っておくことで変化を前向きに楽しむことも出来るのではないでしょうか。
本書では仲間の集め方についても書かれており、コミュニティづくりに関わる方にとって、学びの多いオススメの1冊です。
あえて数字からおりる働き方 個人がつながる時代の生存戦略 (著者: 尾原和啓 / SBクリエイティブ)
『ITビジネスの原理』や『アフターデジタル』『ネットビジネス進化論』など数々の名著を出版しているIT批評家 尾原和啓さんによる混沌としているこの時代における個の活かし方について書かれた1冊。
尾原さんが本書の中で書いている「G IVE」をベースにした仕事の仕方は、拙著「コミュニティづくりの教科書」の中で書いている「コミュニティ思考」と繋がる部分が多くあります。コミュニティ思考は、「掲げられたビジョンの元、メンバー同士がフラットな関係を持ち、能動的に相手のために動く」ことでコミュニティが活性化していくと考え方なのですが、尾原さんが考えるGIVEも「相手のことを思い、その人に必要なことが何かを考えギブする」ことと仰っています。本書を読むことで、コミュニティ醸成において必要となるGIVEの考え方が学べます。
また、4章の「変化の時代に生き残るための9つの原則」では、不確実な時代の中で、どのように変化していくのかが分かりやすく書かれています。この時代のコミュニティ運営のヒントになるのではないでしょうか。
個の活かし方について書かれた本書の中には、コミュニティ醸成の上でベースとなる考えや、時代の捉え方のヒントが詰まっています。
個人力 やりたいことにわがままになるニューノーマルの働き方 (著者: 澤円 / プレジデント社)
これまでプレゼンの神と評され「マイクロソフト伝説のマネジャーの世界№1プレゼン術」を書かれるなど、個人の表現についてもそのノウハウを余すことなく伝えてきた澤さんが書いたこれからの時代の働き方に関した本です。
本書の中で澤さんはコミュニティをこれまでの会社が絶対的だった時代から「誰かを幸せにする情報発信を応援してくれる場所」に変わっていると書かれています。多様な価値観を持つ人々がどのように集まるのかなどコミュニティの核となる考えを知ることができます。
また昨今コミュニティを考える上で多くトピックに上がる「心理的安全性」ついても書かれており、これから成長する人は安心してアウトプットできる場所を持つ人であるという考えはまさにコミュニティの意義につながります。
コミュニティの存在価値を改めて考えさせてもらえる本書は、コミュニティに向き合う人にこそ読んで欲しい1冊です。
今回は、コミュつく!の第13回目までにご出演してくださったゲストが書かれた著作の中から3冊ご紹介させていただきました。まだご紹介したい名著が数多くありますので、引き続き紹介していきたいと思います。
(前回も書いてますが)最後に私と河原あずささんの共著書「コミュニティづくりの教科書」もコミュニティに関わる方にとっては参考になるポイントを盛り込ませていただいていますので、手に取っていただければ嬉しいです。