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デジタル社会で得るもの失うもの〜現代アートに経済予測のヒントが詰まってる!?〜

  みなさま、こんにちは。エコノミストの崔真淑(さいますみ )です。おかげさまで新刊「30年分の経済ニュースが1時間で学べる」が1万部突破と有難いことです。

 その経済ニュースや経済問題をウォッチしたり、何が焦点になるのかを予測するのにおススメしたいのは、「現代アート鑑賞」です。私は美術も芸術も超ど素人です。しかし、自分では思いもつかない思想や、解答、それに関するイメージを持てることがあります。そして、最近気になった作品をピックアップしてみます。

こちらの作品は、韓国の気鋭若手作家で著名人でもあるANH Sungseokの2019年の作品です。この写真は、私が美術館で撮ったものです(撮影OKを頂いてます)。デジタル社会になり、スマホはもちろん、あらゆるところにカメラで写真を撮れます。また、いろんなところからカメラで私達は監視されています。この作品では、カメラの存在と、そのカメラで被写体におさめることの意義や、そこに暴力性はないのかにフォーカスしているのだとか。

ネット上の忘れられる権利については議論はされているものの、写真に撮られない自由や権利については議論はあまりされていないように感じます。しかし、これはInstagram経済という言葉があるだけに、重要な視点になるのではと感じました。デジタル社会で得た利便性の代わりに、プライバシーや自由な発想が無くなってないか、を考えさせられました。

作品自体は、ウォーターベッドに寝そべって閲覧できるVTR作品になっていました。作家さんの考えを五感で感じるように出来上がっていたのが印象的でした。


次に紹介したいのは、こちら。Leeum美術館です(写真は許可をもらい私が撮ったものです)。私見ですが現代アートは、過去の伝統的アート作品からの繋がりを継承して出てきた歴史の流れの中にある物のはず!?と思っています。この美術館では、伝統的美術の青磁や水墨画を展示しつつ、この流れが現代アートにどう影響しているかを見せるために、関連した現代アート作品も同じフロアに展示しているんです。ここから得られた着想は、結局は今起きている経済問題も過去の何かから継承されていたり、いまある文化や経済思想も常識のように見ているけど実は違うということでした。つまり、デジタルというと過去に全くなかった新しい問題が起きているように思うけど、そこには国家主権や自由主義経済など、過去に起きた問題を読み解くことで予測も解決作もあるようにも‥。だから経済学というものがあるわけですが、現代アートに触れて思考を抽象化させたら、研究意欲がモリモリ湧いてきました。


そのほかには、どんなアート作品(国、彫刻等か、テーマ等々)が値上がりした値下がりしたというトレンドを追うのも、経済目線で考えても面白いかなと。


と、今回は少しテイストの違うコラムになりました。たまに静寂の中で美しい物や思想に触れるのも、閃きを得られていいものですね!

ここまで読んでくださってありがとうございます!

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崔真淑(さいますみ )


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