例の大炎上事件について思うこと。

 俺は年に300回くらい人前に立つ。色んな方がいる。昨日は国会議員の方たちに話をした。今日は静岡の有力企業の幹部の皆さんに。明日は大学生に。ほぼ毎日話す。だから、新型コロナウィルス罹患後の後遺症で咳が出るのだが、なかなか治らない 涙

 俺の本業は企画業であり、空いた時間で話しているつもりだ。ある意味、副業。少なくとも人前で話すことがメインの仕事ではない。自分がやってきたことを構造化して、伝えている。だから「やってきたこと」の部分が本業だ。まあ、「やってきたこと」を講演にしたり、本にしたり、ということであれば、本業の続きかもしれないが。

 だけど、副業だからと言って、または本業の続きかもしらんが、いずれにせよバカにしない。考えているとおなかが痛くなるが、言葉のひとつひとつを絞り込む。削る。そして加える。いろんなことを考えながら。接続詞や、単語の一つひとつに思いを込めて、言葉を選ぶ。受け取る人は、大切な時間とエネルギーとお金を自分のために費やしてくれる中で、最高にハッピーになってほしいから。それは当然のことだ。気持ち悪くなるよ。でも、それが仕事だからね。

 色んな人がいて、色んなことを考えているから、気にしすぎたら、当たり障りのないことしか言えなくなるよな、という人がいる。

 そんなわけねーだろ!それは、単に力不足。素人さんだから。炎上させてウケをとるのは、力不足をそのギャグで誤魔化したいからなのです。政治家なんかが舌禍事件を起こしまくるのは、少し過激なことをいってウケを取ろうとする未熟さの表出なんです。

 そんなことしなくても、人に理解してもらい、感動させ、動いてもらうことはできる。想像力をもって、本質を突くのだ。センターピンを見つけ、伝えるのだ。それ以外のことは、全て装飾でしかない。イケてる装飾もあるが、人を傷つける装飾もある。人を傷つける装飾はしない。自分の未熟さで人を傷つけるなんて、人前に立ち話す資格はないのだ。

 人は色んな課題や悩みを抱えている。その一人ひとりに確実に嫌な思いをさせない、ということはできないかもしれない。だがしかし、想像力をもって考えれば、相当程度はカバーできる。何よりそのスタンスが重要だ。

 イケてること、少し過激なことを言い放ってカッコいい自分に酔うのではなく、徹底的にお客様に寄り添う。お客様とともに進化する。そのスタンスが見えていれば、お客様、すなわち聞き手は理解してくれるし、受け止める。まあ、マーケティングの基本なんだが。

それでも失敗したりする。

俺も数限りない失敗をしてきた。
今も失敗する。
人が色々思うのは、全て理由がある。
それが自分から見て、正しいか間違っているかは関係ない。
人は、全て理由をもって思考し、行動する。

で、俺は失敗の都度振り返り、気づきを得る。
そして改善していく。それしかない。

批判は甘んじて受ける。
それが糧になるから。
だから自分も批判する。

人前に出るということはそういうことだ。
人前に出る人は、そういう使命感と覚悟を持って立たなければならない。
悩みながら、おなかが痛くなりながら、失敗しながら、改善しながら、その空間と時間を共有しているみんなで、よりハッピーになる。

それが使命なんだ。
それができなければ、人前に立ってはいけない。まあ、全ての人がそう思うかはわからないが、俺はそう思う。

 それは自分自身に対してもそうだ。だから俺も、常にそういう覚悟を持って、スタンスを出し、言葉を紡いで、最大限の価値を出そうとチャレンジしている。それができなければ意味がないからね。

 それでも大失敗するかもしれない。失言や暴言で炎上するかもしれない。
その時は、ただ、終わるだけだ。

 当然、著作でもそうだ。著作の一行、一言、全てに想像力をめぐらせ、考え、言葉を選ぶ。本当に気持ち悪くなる。
大変だ。でも仕方ない。

プロフェッショナルて、そういうもんなのだ。
自分も、そして社会のみんなも、プロフェッショナルでありたい。

ただ、それは瞬間的にできるものでもない。
だから、そこで自分の役割もあるように思う。

 指摘し、批判した上で、改善し、成長していったら、プロフェッショナルだ。俺は人がプロフェッショナルになっていくためのサポーターとしての役割を持つ。
具体的には、こんな項目だろうか。
・顧客志向
・マーケティング入門
・人権意識の抜本的改善
・からの、ジェンダーギャップ解消
・プレゼンの基礎
・倫理観
・戦略思考
・企業の社会的責任
・プロフェッショナルとは何か

なんの話をしていたか、お分かりだとは思うが一応、記事を添付しておく。

 本件の発言内容は、流石にここに書くだけで気持ち悪くなるので書かない。
ストレス耐性が強い俺でも、この「○○戦略」の言葉の選び方には正直、吐き気がする。それはにっくき相手に対して最大限のネガティブ表現としての吐き気、ということではない。物理的にただ、吐き気を催すだけだ。

 ただ、もう、企業やデリバリーしていた大学や個人の話ではない。そこから離れて、俺たちはここから、何をすべきなのか、という種を見つけて、振り返り、気づいて、改善して、踏み出すしかないのだ。

 そしてこんなことが起きるのも、もし自分がしっかりと世の中に対し働きかけられていなかったからだ。だから俺の責任だ。もちろん、一人きりの責任ではない。みんなの責任だ。みんなで、この世界は、まだまだよくできる。

改めて、その思いを強くした。

世界中がハッピーな人で満たされるように。

頑張る。

頑張ろう。

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