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「自分を支えるのは自分」なんて窮屈な考え方やめましょう

一人では生きていけない男、
一人の方が長生きできる女。

男女配偶関係別に寿命とその死因が大きく違うことがわかりました。未婚男が短命なのは、まあ想定の範囲内ですが、意外なのは、女性は未婚や離別独身より有配偶の方が早死にしているということです。

さらに、おもしろいポイントは、男女共に有配偶の方が癌死亡構成比が高いということ。なぜなんですかね?

いろいろ考えたり、感じることの多い内容だと思います。

まずはこちらご一読ください。おもしろいですよ。

実は、今日気付いたのですが、東洋経済オンラインのコメント欄がいつの間にかなくなっていました。毎度とんでもなく悪意のあるコメントもあったのですが、アンチのコメントはそれはそれでネタとして活用できて面白かったんですけどね。残念です。

なので今日はヤフコメから。

既婚者がいつも未婚者をフリーライダー扱いしてるけど、そんなことないてじょ?という部分についてのコメントです。多分子持ちの既婚者の方なんでしょう。ちょっとオチがあって笑ってしまいましたw

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理屈では理解しているけど、感情は我慢できない、と。

まあ、それが人間というものですから。 

その部分はいいんですが、「高齢になった未婚者を支えるのは過去の自分。そのために年金や保険支払っている」と書いてありますが、自分を支えるのが自分だけでしかないなら、それは社会としても国家としても機能してませんよ。特定の誰かのための直接的な支援被支援関係ではなく、間接的互恵性こそが社会であり、いわば「情けは人の為ならず」が社会というものだと思います。

日本の配偶関係別男女の人口差は異常な歪な構造になっています。未婚男女では300万人以上も男余りですが、離別死別に限ると700万人以上もの女余りになります。

15-64歳までの現役世代の未婚男女差で見ると345万人男が多いのに対し、65歳以上の離別死別した独身男女は616万人ものおばあちゃん余りです。

離別死別女余

このおばあちゃん群の中で有業者は意外に少なく、いってみれば、記事本文で書いたように、余っている300万人もの未婚男が自分で払った年金をもらう前に死んでいき、その分が600万人もの高齢独身女性の社会保障に使われいると解釈することもできるわけです。

「自分を支えるのは自分」という自助の意識は大事ですが、所詮どんなに頑張ったところで、自分一人の力だけで生きてる人なんかいやしません。

よく「他人に迷惑さえかけなきゃ何をしても自由だ」という人がいますが、「他人に迷惑をかけない」生き方なんてありえないんです。生きてる以上、誰かしらに迷惑がかかっている。人が生きるということは誰かに迷惑をかけるということなんですから。

どこぞの誰かに迷惑かけてかけられて、とごぞの誰かを知らない間に助けたり、助けられたりしている。それが人間の社会です。

自分の半径何メートルだけの視点で社会を見るだけではなく、もっと俯瞰したマクロの視点で見れば、直接的に誰かを助けたとか、そういうレベルは小さい話なんです。

誰かを助けるために我々は生きているのではない。生きていれば、働いていれば、消費していれば、結果として誰かを助けているということなんです。


それにしても、有配偶の男性は長生きなのに、有配偶の女性は早死にし、離婚した男性は早死にするのに、離婚した女性は長生きするというのもいろいろ考えさせられる話です。


きっと「自分を支えるのは自分」という窮屈な考え方を男はしがちで、それが男らしさだと勘違いしている部分もあると思うんです。だから、離婚して一家を支えられなくなった自分という境遇になると、もう自分でいられなくなり、結果として自殺してしまうしかなくなるんじゃないでしょうか。


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荒川和久/独身研究家・コラムニスト
長年の会社勤めを辞めて、文筆家として独立しました。これからは、皆さまの支援が直接生活費になります。なにとぞサポートいただけると大変助かります。よろしくお願いします。