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歴史と未来を往復するからこそ得られる発想について

日本企業は低価格で良質な製品を巧みに作り上げてきた。だが価格競争に限界が見えてきた。賃上げと同時に生活の質をもう一段高めるプレミアム意識を企業、消費者で育まないとデフレ体質から抜け出せない。このままだと日本が本当にオワコンになってしまう

日経新聞 オワコンと決めつけるな 西陣と和太鼓のアップデート

ウクライナ情勢は終わりが見えず、日本国内は円安とインフレが進行しています。

日本がこの先がどうなっていくのか、自分たち(個人としても組織としても)どう在るべきなのかが問われているタイミングだと思っています。

冒頭「オワコンと決めつけるな 西陣と和太鼓のアップデート」の記事で紹介されている、細尾(ブランドはHOSOO)に注目しています。

HOSOOは、歴史ある西陣織をリデザインし、ディオール、シャネル、ザ・リッツ・カールトン、レクサスなどの世界を代表するブランドのお店やホテルの壁紙、自動車の内装に西陣織が利用されている状態をつくっている素晴らしいブランドです。

代表である、細尾 真孝さんの著書を読み、HOSOOのブランドづくりに、不確実な状況の中で、個人・組織がどのように思考・行動するべきかのヒントがあると感じています。

いくつか学びポイントをご紹介していきます。

歴史からイノベーションを生むネタを探す

細尾では、古代染色研究、18世紀フランスの養蚕研究、織物図案のアーカイブ化など、歴史から新たな着想を得るためのプロジェクトが進行しているようです。

これらのすべての取り組みが、歴史を知り、現在の常識を相対化することで新たな妄想の種を見つけて育て、イノベーションを生み出すための「ネタ探し」の意味を持っています。

引用:日本の美意識で世界初に挑む

別の記事の中で、細尾さんは歴史から未来を考える視点を下記のように表現しています。

細尾 妄想を加速させるとき、僕は「縦揺れ・横揺れ」というのを意識してます。縦揺れとは、まさに時間軸。過去に戻れば戻る分、未来は考えられると思っています。細尾の会社の歴史でいうと333年あって、西陣織の歴史でいくと1200年ある。そして織物の歴史でいくと9000年まで遡れる。

歴史と未来を往復するからこそ得られる発想があることを、細野さんのブランド事例から考えさせられます。

海外の最新マーケティング理論を学ぶことも大切ですが、自分たちの歴史や文化を学び、立ち戻って発想することも忘れず仕事に取り入れたい。

ではどうやって取り入れると良いのでしょうか?

歴史から発想する方法を仕事に取り入れる

伝統工芸のような分野でなくても、この3つはどんな仕事にも組み込めると考えています。

⒈社史を整理する:組織の歴史を理解する
⒉業界史を整理する:業界の歴史を理解する
⒊時代分析:対象サービスの歴史的な変化を理解する

中でも、時代分析というものが馴染みが薄いと思うのでご紹介します。

機械発見という書籍の中で学んだ内容です。

時代分析とは、対象としている製品・サービス・事業の歴史を振り返り、○○時代があって次は△△時代、最近は□□時代といった変化を時系列で整理する手法だ。例えば喫茶店・カフェを対象テーマとすると、戦後の純喫茶時代から始まり70年代のチェーン店時代、90年代のシアトル系コーヒー時代、そして2010年代のサードウェーブコーヒー時代などといったように、大まかな時代のかたまりを整理していく。時代区分は多すぎると覚えづらくて使い勝手が悪いので、4~5つが適切だ。

時代によって何が変わっているのか、逆に何が普遍的な要素として残り続けているのかを理解することは、これからつくる未来の価値を考える上で参考になるはずです。

このように、一度歴史に立ち戻って発想することは、日々のプロジェクトでも実践するようにしたいものです。

また、歴史に中で積み重ねられてきた文化を理解し、ブランド戦略と連動させることは、他社が簡単に真似ができない優位性づくりにもつながるはずです。

歴史や文化に立ち戻って考えてみる

日本のブランドはどうすれば世界で戦えるのか?

この問いのヒントは、HOSOOの歴史や文化と向き合う姿勢にあると思っています。

コロナ禍で経済が不安定になった数年でも、LVMH・シャネル・エルメスなどのラグジュアリーブランドは業績も好調とのことです。

ラグジュアリーブランドでは、歴史や文化を守り続ける発想が大切にされています。

歴史や文化をブランド価値に変える発想をもつことは、日本ブランドが不確実な時代に生き残っていくために必要になってくるのではないでしょうか。

ということで、ゴールデンウィークに時間がある方は「日本の美意識で世界初に挑む」を読んでみてください!

最後まで読んでくださりありがとうございました!