歴史と未来を往復するからこそ得られる発想について
ウクライナ情勢は終わりが見えず、日本国内は円安とインフレが進行しています。
日本がこの先がどうなっていくのか、自分たち(個人としても組織としても)どう在るべきなのかが問われているタイミングだと思っています。
冒頭「オワコンと決めつけるな 西陣と和太鼓のアップデート」の記事で紹介されている、細尾(ブランドはHOSOO)に注目しています。
HOSOOは、歴史ある西陣織をリデザインし、ディオール、シャネル、ザ・リッツ・カールトン、レクサスなどの世界を代表するブランドのお店やホテルの壁紙、自動車の内装に西陣織が利用されている状態をつくっている素晴らしいブランドです。
代表である、細尾 真孝さんの著書を読み、HOSOOのブランドづくりに、不確実な状況の中で、個人・組織がどのように思考・行動するべきかのヒントがあると感じています。
いくつか学びポイントをご紹介していきます。
歴史からイノベーションを生むネタを探す
細尾では、古代染色研究、18世紀フランスの養蚕研究、織物図案のアーカイブ化など、歴史から新たな着想を得るためのプロジェクトが進行しているようです。
別の記事の中で、細尾さんは歴史から未来を考える視点を下記のように表現しています。
歴史と未来を往復するからこそ得られる発想があることを、細野さんのブランド事例から考えさせられます。
海外の最新マーケティング理論を学ぶことも大切ですが、自分たちの歴史や文化を学び、立ち戻って発想することも忘れず仕事に取り入れたい。
ではどうやって取り入れると良いのでしょうか?
歴史から発想する方法を仕事に取り入れる
伝統工芸のような分野でなくても、この3つはどんな仕事にも組み込めると考えています。
⒈社史を整理する:組織の歴史を理解する
⒉業界史を整理する:業界の歴史を理解する
⒊時代分析:対象サービスの歴史的な変化を理解する
中でも、時代分析というものが馴染みが薄いと思うのでご紹介します。
機械発見という書籍の中で学んだ内容です。
時代によって何が変わっているのか、逆に何が普遍的な要素として残り続けているのかを理解することは、これからつくる未来の価値を考える上で参考になるはずです。
このように、一度歴史に立ち戻って発想することは、日々のプロジェクトでも実践するようにしたいものです。
また、歴史に中で積み重ねられてきた文化を理解し、ブランド戦略と連動させることは、他社が簡単に真似ができない優位性づくりにもつながるはずです。
歴史や文化に立ち戻って考えてみる
この問いのヒントは、HOSOOの歴史や文化と向き合う姿勢にあると思っています。
コロナ禍で経済が不安定になった数年でも、LVMH・シャネル・エルメスなどのラグジュアリーブランドは業績も好調とのことです。
ラグジュアリーブランドでは、歴史や文化を守り続ける発想が大切にされています。
歴史や文化をブランド価値に変える発想をもつことは、日本ブランドが不確実な時代に生き残っていくために必要になってくるのではないでしょうか。
ということで、ゴールデンウィークに時間がある方は「日本の美意識で世界初に挑む」を読んでみてください!
最後まで読んでくださりありがとうございました!