泳げデータの世紀:個人情報は石油。枯渇しないように、議論しよう。
データの世紀は、「世紀」と名前を付けているように、いろいろな考え方や、ルールが変わるのかもしれない。それは、データを提供する側、データを利活用する側、両方の問題なのでしょう。
データ利用側も個人情報について考え始めた
データの世紀では、「データは石油」です。この石油がなくなったら、この世紀は終わりです。
この記事にあるように、データの利活用側が、個人情報の取扱いに慎重になるのは、石油を枯渇させないために行われていることかもしれません。個人情報提供者が、個人情報を提供しなくなったり、あまりにも高い値段で取引されるようになったりすると、今のGAFAの優位性はなくなるかもしれないのです。
個人情報は、その人だけの許諾で良いのか
実は、個人情報にはさまざま議論されていないことがあります。それは、個人情報の開示は、本当にその人だけの許諾で良いのかという問題です。
例えば、ある人がすべての個人情報を開示したとしましょう。人は、人と活動することが多く、その人の交際履歴や、商取引も開示可能です。
そして、この場合、個人情報を開示した人の、交際相手が交際情報を開示していなくても、交際したという事実が開示される可能性があるのです。「個人情報」という名前からは忘れがちの問題ですが、個人情報とは、多くは「個人の活動情報」であり、そこには、他人が関与していることが多いのです。個人情報の開示は、その本人はどこまで開示できるのか。また、個人情報の開示は、本当にその人のみの許諾で良いのかという問題が存在しているのではないでしょうか。
データの世紀になり、もう一度「個人情報」とは何か。どのような開示方法があるのか。これらを議論しないといけないのでしょう。
「データの世紀」と、新しい世紀になったばかりなので、このような議論はとても大切です。そして、この「データの世紀」は、デジタル・トランスフォーメションを行う時代でもあります。新しい世紀の議論をきちんと行い、明るい世紀を作ることが私たちの大きな課題なのでしょう。
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この記事に関する関連イベントがあります。良かったら、一緒に議論しませんか。
2019/11/01(金) 19:30 ~ 21:30
SOIL(Shibuya Open Innovation Lab) (東京都 渋谷区 渋谷一丁目13番9号 渋谷たくぎんビル 7階)
[主催] 日本経済新聞社(COMEMO運営事務局)
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