北京でコロナ対策が緩和されたらすぐ感染したボクが北京の最近の状況を伝えます
中国、北京でコロナの規制が緩和された途端コロナにかかりました。2,3日くらい喉がめちゃ痛くなり今も咳が出ます。皆さんもお気をつけください!
日本でも中国コロナ緩和のニュースがたくさん報道されてますね。これらのニュースを見ると病み上がりにも関わらず、北京のコロナ現状について伝えたくなります。
以前のnoteにも書いたよう、日本のメディアがよく報道する「ゼロコロナ」という言い方には語弊があります。初期の「ゼロコロナ」から、少なくとも「動態ゼロ化」、「精確防疫」などの段階があり、そして12月7日についに国務院が発表した「新10条」対策は、全面的な政策緩和だと見られています。
(動態ゼロ化や精確防疫、各地で起きたデモのリアルなこと、実際現地での状況などについては以前のnoteをご参考ください↓)
■全面緩和と見られる「新10条」と国民の反応の速さ
長期間行われ各方面に影響を与えた行動制限やPCR検査では拡散のスピードに対応が追いつかない新たな変異種によって方針が変わりました。12月7日に発表された新たなコロナ防疫対策のほとんどは地方政府の過剰な管理を制限する政策。
その内容は以下のものです
また、連日の防疫記者会見では「国民一人一人が自分の健康の第一責任者である」と言い続けています。とにかく政府の政策を読み取るのが得意(必須)の中国人たちの間では既に「これで全面的なオープンが来ますね」と話が広がっています。SNSでは様々な議論やネタ投稿が盛り上がっています。
特に北京が11月から感染拡大し続ける中、連続に緩和政策がリリースされてからの転身があまりにも早かったことからこんなネタも広がりました。
全面的緩和になれば80〜90%の人が感染するだろうと予測され(今までは買うためにはPCR検査が必要だったのであまり買われなかった)薬が一気に買い貯めされ店頭から消えました。
今までのコロナは”まるでコロナじゃなくなる”から企業の対応もどんどん変わってきています。
↑従業員を勝手にPCR検査を参加しちゃいけないと要求する企業も現れました。つまり、感染するかしないかを判断せず、体調が許す限り出勤してもらい、体調不良の場合病欠として管理するようになりました。まぁ、コロナ前では当たり前の判断基準ですね。
こんなネタ投稿が面白かったので共有します
クソ。。ボクの陽性進行と完全一致。。
さらに、今後感染するならいつがベストか。これからのクリスマスや元旦、旧暦新年に支障がないであろう感染スケジュールを提示した投稿が拡散
今まで多くの中国のみなさんはとにかく死にたくないと感染を恐れていましたが、面白いことにコロナを拒んでいた人々みんなが賛同している。
■拡大し続ける北京のコロナ感染者
緩和前の北京の感染拡大は既に1ヶ月以上続いていたので、みんなも薄々と「精確防疫」にそろそろ限界がくるじゃないと感じていました。
緩和後の進展も北京はとても速い。中央政府が一連の緩和政策を連続リリースしたばかりで、首都とはいえ地方政府としての北京市政府がさすがにそのまま中央の政策に逆らうことはできないというところ。
実際のところ、10人で一つの試験管で検査(10人の中に1人感染者がいれば陽性疑い者として対応される)ガチャで当たる人が爆増し、野戦病院に移送されるはずの陽性感染者の運送もなかなか行えないというケースが増えて皆疲弊してました。そんな状況での「新10条」リリースは、「やった自由になれる」よりも「一気に誰も面倒見てくれる人がいなくなる感じで不安すぎる」の感情を持つ人が圧倒的に多かった印象です。
ネットの世界での付き合いの多いWeiboなどSNSだけでなく、リアル世界中心のWechatのモーメンツ(タイムライン)でも陽性感染者が一気に増えたことで、さすがに3年間ほぼ安心に過ごせていた自分も危機感が煽られました。
いつも通ってるアリババ系のスーパー。いつも彩りの野菜コーナーなんですが、一瞬で薬味中心になっちゃいました。
↑いつもの食品の買い貯めから、薬を買い貯めるすることに
↑これまで:食料品を買ってロックダウンを待つ
これから:薬を買って熱が出ることを待つ
他にもSNSで状況をネタにする面白い投稿がたくさんありました。先週末の北京がどれだけの人が感染したかというと
↑デリバリーの人気メニューから町の具合が分かる:1位がお粥。
-北京はマンション出るだけでも感染するって本当?
-デマだぞ、降りなくても(感染する)
↑陽性感染者の「陽」は「羊」と同じ発音。今は陰性で出かけようと思っても出かけたら陽性に囲まれるよって状況を表した表情包ですが、実際はこの1週間の北京は、病院の発熱外来以外のところではまるで旧暦春節のようにスカスカでした。
「新10条」を守るために、感染した医療関係者も仕方なく出勤されているとのこと。いいのかな?
政策の対象と対象外とで対応がまるで違います。コンビニやレストラン、郵便局などでも従業員の一斉ダウンで休まざるを得ない場所が増えてます。
↑北京のデパート一等地である「西単」のデパートが、感染拡大でスタッフの出勤率を20%に維持することも困難で、政策緩和されても明らかな客回復が見当たらないから臨時休業するという発表。
デリバリーもいつもより値段が高くなり、いつもより遅くなりました。宅配もなかなか届かないですが、最初に感染した人たちが既に復帰してくるので少しずつ回復してきているとの情報も。
予測では、12月下旬に北京の感染ピークが迎えるそうですが、体感的には既に30〜40%の人が感染中または感染した気がしてます。今は一時的に人手不足が発生していますが、感染済みの人が増えればさらに緩和されていくだろうと予想。
また、ボクの友人たちもそうですが、感染済みのみんなはすでに今度の元旦休みはどこに遊びに行くかの計画を立てていますが、まだ感染されていない人たちはいつ感染するのかそわそわしている人が比較的に多い感じです。
世界各国のメディアが報道した、「ゼロコロナ政策の実質撤回」や「政策破綻」よりも、3年間でウイルスの毒性を弱まることを待ってて良かったと思う人も多いです。
■楽観的な中国ネット民
ロックダウン中もさまざまな楽観傑作を見せてくれた中国ネット民は今回も期待にこたえてくれています。
と、必ずしも北京だけが急に感染拡大されてるわけではないですが、SNSでは特に「北京の人が感染する」との声が多いです。
be positive, be patient が 「陽性に、患者に」 と訳されました。
また、北京では、比較的に症状がきつい異変種と若干症状が弱い異変種が同時に流行ってるそうです。そこで、どうせ感染するなら症状の弱い方にしたいと未感染者の希望があって、症状の弱い人からうつしてもらいたい行動が始まりました。
シールがない場合、未使用のおむつに水を入れて冷蔵庫に入れれば、非常に使いやすいというアドバイス。どんな感染プレイですか。。
コロナのアンチゲンの検査キットだと思って買ったのがアフリカ豚の疫病の検査キットだった
コロナに効く漢方薬である「莲花清瘟」はどこも売り切れてる中、タオバオで家畜用バージョンが見つかり、買うかどうか迷ってる、の投稿がバズってました。
ということで、政府の政策に翻弄されても中国みなさんの変わり身が速すぎてびっくりしています。途中でも触れましたが、今まで徹底して感染を抑え、その3年間でウイルスの毒性が弱まることを待っての緩和には合理性があるとポジティブな意見が多いです。もちろん不幸にして重症化する人は気の毒と思いますが、庶民はルールに沿って行動して利を得るしかないわけです。今後も新たな展開があったらnoteでシェアしていきます。
(参考資料)
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