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10年後の自分を支えるスキル「つながる力」と「つなげる力」

 Potage代表取締役、コミュニティ・アクセラレーターの河原あずさです。会社を登記してから1年半の今、更に1年半後の会社はどうなっているだろうかと、不安になったりポジティブなったりを繰り返す日々です。

 今回は「3年後にも役立つスキル」について考えてみます。キャリア形成にあたって新しいスキルが必要だと感じて、日々勉強や資格取得などの自己研鑽に励んでいるCOMEMO読者の方も(媒体の特性上)多いのではないかと思います。こちらの記事にもあるように、リスキリングという言葉がだいぶ注目されていますが、実際のところどんなスキルを身に着ければ、この不確実性の高い時代において「将来にも役立つ」といえるでしょうか?

 いろいろ突き詰めて考えてみた結果、これからの時代に僕が必要だと感じたスキルはこの2つです。

 「つながる力」「つなげる力」

 これらの力は、3年といわず、10年、20年のスパンで役立ち続けるし、身に着けたビジネスパーソンたちを成功に導いていくと思うのです。

※当記事の下敷きになっているVoicyの放送です。ぜひ聞いてみて下さい!

つながる力

 つながる力は「この人といい関係性を築きたい」と思った相手と、上手にフラットな関係を構築していく力です。例えば、対話を通じて共感を産み出したり、相手の本音を引き出したり、相手の(潜在的なものも含む)要望にかなう提案ができる力のことを言います。

 対話の力は「傾聴力」「問いかけ力」「フィードバック力」から構成されます。多様性の時代において、周りの人たちとしっかり対話をしながら「この人と一緒に仕事をしたいな」と思えるようなコミュニケーションを創れる人が、今後ますます活躍できる時代になっているのです。

 どちらかというとこれまでの時代は「自分はこういうことを実現するのだ!」と高らかに宣言して、周りの人たちを巻き込んでいくことが重要視されていましたが、これからの時代は「ダイバーシティ&インクルージョン」というキーワードが象徴的なように、色々な価値観を持つ人たちの間に立って、コミュニケーションを創りながら、協調しながら物事を進めていくスキルが、時代の要請としてもより大事になってきます。

 この「つながる力」は、コミュニケーションの様式を学習することで、トレーニングすることが可能です。僕が企業に提供している研修プログラムの多くは、マネジメントやリーダー層向けのコミュニケーショントレーニングです。結果、少なくない受講生さんたちが、周りの同僚たちとのコミュニケーションを改善させ、それが企業に新しいカルチャーを吹き込むきっかけになっています。

つなげる力

 つなげる力は「一見自分に関係のなさそうな要素」の中から、自分に関係のありそうな物事を見出して、それを自分の活動ややりたいことと接続する力です。色々な物事が同時多発的に起きる現代社会においては、これらの物事を上手に関連付けながら、自分のエリアに引き入れていく姿勢が必要とされてきます。

 そもそも人の創造性の源泉は「組み合わせる力」です。どんなクリエイターでも、まったくのゼロから価値を産み出すことはなかなかできません。だからといって、人間が新しいものを産み出せないかというとそうではありません。ではどのように生み出せるかというと、既にある要素の組み合わせや、拡張によって新しい価値はつくられるのです。音楽に例えると既にある要素を組合わせて「リミックス」する能力が問われているということになります。

 では、つなげる力はどのようにしてかたちづくられるのでしょうか。大事なのは「決めつけないこと」です。「これは自分には関係のないことだ」と、自分の興味の範囲外のことを決めつけて臨んでしまうと、結果的に新しい要素や知識の結合が生まれなくなります。

 例えば、人とあうときも「この人のやっていることは自分の領域とは関係のないことだから、仕事にとっていいことも起きないだろう」と決めつけてしまうと、新しい価値創造の阻害要因となってしまいます。また、仮にすごく話題になっている新刊書があるときに「話題かもしれないけど、これは自分の仕事やプライベートとはつながらないよな」と思ってスルーしてしまうと、世の中の最新トレンドと自身の活動を結び付ける機会を失うことになります。

 一見関係のないと思えるような情報にもアクセスして「いったんつなげてみる」そしてつなげてみた後に、その情報が自分にとってどんな意味があるのかをしっかり深ぼって考えてみる、そしてそこからアウトプットをつくりだす力が、今後とても大事になってくると思うのです。

 そうなると、根本的に大事になってくるのは「好奇心」です。色々な物事に対してしっかりと好奇心を持って「これは自分の活動にとってどんな意味があるのだろう」と考えながら情報をとりこんでいく貪欲さのようなものが鍵になるのです。

 新しい情報を知った時には、いったん仮でもいいので、自分の周辺テーマや、自分が知っている要素と組み合わせて、アウトプットにしてみることをお勧めします。例えば、SNSで投稿する、noteの記事にする、Podcastでしゃべるなど、様々なアウトプット方法があります。情報を元に自分で思考して、練り上げて、アウトプットする習慣が身につくと「これは自分の得意としているこの領域とつながるぞ!」と思える要素が、どんどん見つかるようになります。

 日常の仕事でも、自分の専門外のことを突然ふられることもあるかもしれません。それも(よほどの無茶ぶりでない限りは)いったん受け止めて、自分なりに咀嚼してみて、アウトプットしてみると、自分がそれまでつちかってきた知識や経験と結びついて、自分独自の表現をすることができることもあるわけです。その積み重ねで「つなげる力」はどんどん培われていきます。組み合わせを活かして新しい発想を生み出す習慣が身に着けば、更に新しいものがどんどん生まれて、情報過多になり、カオスになってゆく世の中において、信頼されるビジネスパーソンとしての礎になるのではと考えています。

つながる力とつなげる力をはぐくむ「モデレーター&ファシリテーター」

 そしてこの「つながる力」と「つなげる力」をコアスキルとして成立している仕事が、ステージの進行やワークショップ、会議などを進行する「モデレーター」や「ファシリテーター」です。僕自身もまさにこのスキルがコアスキルであり、モデレーター、ファシリテーターとして数えきれないくらいの現場を体験しているわけですが、僕が長年培ってきたこのスキルをあらいざらいお伝えする月額制オンラインコミュニティスクールが9月1日にリニューアルオープンします。

 ステージの進行スキルを伝える講座ですが、応用講座コンテンツでは、磨いた対話スキルを1on1やミーティング、コーチングなどのビジネスの現場で活用する方法についてもお伝えしていく予定です。

 これまではZoomでの集中講義スタイルだったのですが、インプットを動画学習に変えることで、大幅なイニシャルコスト減を実現しました。その分、課題実習については充実した内容を用意しています。

 ご興味ある方は、3年後の自分のために、ぜひアクセス下さい!


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