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御社の新入社員の受け入れプロセスはリモートワーク時代に適合していますか?

新生活の季節がやってきました。就職、転職の季節でもあり、企業も新入社員を迎える機会が増えるタイミングではないでしょうか。
リモートワークが定着し、新入社員の迎え方も変加が求められています。最初の迎え方次第では、新入社員のディモチベートなどが起き早期の離職につながってしまうこともあるので、Onboarding(オンボーディング)はとても重要な取り組みとなります。

今回はリモートワーク / ハイブリッドワーク下における新入社員のオンボーディングについて書いてみようと思います。

オンボーディングとは

オンボーディングとは、そもそもは飛行機や船など乗り物に乗っていることに由来しますが、人事用語としては下記の意味を持ちます。

企業が新たに採用した人材を職場に配置し、組織の一員として定着させ、戦力化させるまでの一連の受け入れプロセスを意味します。そのほかにも、企業が提供するサービスなどの新たなユーザーとなった顧客に対し、そのサービスで得られる体験の満足度を高め、継続的な利用を促すための一連のプロセスもオン・ボーディングと呼ばれます。

日本最大級の人事ポータル「HRpro」より

いかに新しく採用した人が定着し、活躍してもらえるかを考える上で、新入社員の受け入れプロセスづくりは特に「会えない」この時代において企業としても益々重要度を高めなければならない取り組みとなっているのです。

リモートワーク時代のオンボーディングの課題

会社で集まる機会が少なくなり、仕事をオンライン上で行うことが多くなった現在、新入社員が抱える悩みも変化しています。

こちらの記事内では、入社1年目の社員がテレワークを実施している企業のうち、テレワークが入社1年目の社員の活躍に影響を与えているかの質問に対し、「影響がある」「どちらかと言えば影響がある」と答えた人が合わせて43.7%。「影響がない」は4.8%、「どちらかと言えば影響がない」は14.3%だったと書かれています。
新しく入社した社員にとって、リモートワークの影響を感じている企業はやはり多いことが分かります。

日本経済新聞 (2021年12月17日)

また記事によるとリモートワークによる新入社員の影響として上記のポイントが挙げられています。やはり人間関係の構築に課題を感じている人が多いようです。一方で、「スキルの習得や自己学習に取り組む社員が増えた」(14.9%)や「自分から質問をするなど自走できる社員が増えた」(6.9%)など、テレワークで自ら行動できる社員が育ったと前向きに評価する声も上がっているそうです。また、「チャットなどで簡潔に報連相できる社員が増えた」(16.8%)、「PCスキルの向上が早い」(7.9%)など、テレワーク時の仕事のスキルが向上したとの見方もあったと書かれています。

リモートワーク中心の働き方になったことによるオンボーディングの課題が明確になっている一方で、オンラインを活用したコミュニケーションの変化のメリットも生まれているようです。

リモートワーク時代のオンボーディングで気を付けるポイント

リモートワークが中心の企業が、新しい社員を迎えた時のオンボーディングの課題は見えてきましたが、課題を乗り越え、新しいメンバーの受け入れプロセスをより良いものにする為の取り組みを数点まとめてみたいと思います。(サービスの理解などを進めるためのビジネス研修については今回は割愛しています。)

① 1on1で社員との関係構築

リモートワーク中心の企業では、入社する日からオンラインでのコミュニケーションが中心となり、他のメンバーと直接話し関係構築が出来ないため何か不明点が出ても、誰にどういうタイミングで質問すれば良いかが分からず不安が生まれます。
そうした不安を少しでも解消するためにオススメなのは、新しい社員と元々いる社員の1on1(1対1で実施するミーティング)を実施することです。誰と会うべきかは仕事の絡み方や、新しく入社した社員の方の興味、趣味などによって迎え入れるマネージャーが考え、リスト化します。そのリストを新しい社員に渡し、1on1のアポを取るところからやってもらいます。そうすることでSlackなどでのテキストでのコミュニケーションも生まれ、1on1以降もコミュニケーションが取りやすくなります。
初期のタイミングで仕事で絡む人とのコミュニケーションが発生することで悩みや不明点が出た場合も聞きやすくなるのです。

② 入社直後の期待値の共有

リモートワーク下においては、チームの他のメンバーがどのように仕事をしているかも見えづらく、新しい社員自身がどの程度必要な知識を得ているか、正しくスタートを切れているのかが分かりづらい状況になります。
入社したタイミングで、最初の3ヶ月間の大枠の過ごし方、1ヶ月後、2ヶ月後、3ヶ月後にどれくらいの知識レベル、動き方をして欲しいかを伝えることが大切です。可能であれば1週ごとの動き方、期待することもシェアできるとより良いでしょう。

③ 既存社員からの声がけ

社員たちとの1on1を実施した後も、新しく入社した社員は、仕事に関連する質問があれば他社員に声がけしやすいですが、仕事絡み以外だったり、仕事に関する場合でもなかなか自分から声がけをするのは抵抗があるものです。特に入社直後は、チームメンバーはSlackやoViceなどのオンラインスペースを活用し新入社員に声がけをするようにしましょう。チーム全員で意識することはもちろん、専任でフォローする担当も1人決めておき、新しく入社したメンバーが孤独な状態にならないようにサポートすることもオススメです。

また、可能であれば入社直後に全社員が集まるオンラインミーティングの場などで新しく入社した社員の紹介の場をつくりましょう。Peatixの場合は、新入社員自身が自分自身に関するクイズを3問ほど用意し、その問題を皆で解きながら楽しく新入社員のことを知ることが出来る時間を用意しています。

まとめ

新たに入社した社員がモチベーション高く早く仕事に取り組めるようになることは企業にとって、ビジネスの成長、チーム力を高める上でとても大切なことです。せっかく入社してくれた社員が早期に離職することは大きな損失になります。
特に企業の成長が加速し、採用が活発に行われる状況下では新しい社員へのフォローが甘くなってしまうことがあります。私自身も試行錯誤を繰り返していますが、新入社員の受け入れプロセスをしっかりと考え、チームづくりをしていくことがビジネスの成長の原動力になっていくと信じています。

特に新入社員が増えるタイミングの企業が増える季節ですので、是非皆さんも受け入れプロセスを見直してみてはいかがでしょうか。


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