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インフルエンサーよりも複数の人の話題で売れる時代

「#インフルエンサーで売る時代は続くのか 」について考えてみたいと思います。

私自身、2010年から20冊以上の書籍をプロデュースし続けており、自分の経験などから語るので情報に偏りがある可能性はご留意ください。

書籍に関して言えば、以前でしたら有名なアルファーブロガーや書評家の方に取り上げていただくと、それだけでベストセラーが望まれた時代がありました。少なくとも私がデビューしたての2010年はそうで、アルファーブロガーの方に取り上げてもらったことがきっかけとなり、処女作は5万部になりました。

しかし、現在では一人のインフルエンサーによる影響力が以前と比べると限定的になっていると感じます。それよりもTwitterで書評記事が話題になってその本がすごく売れるなど、より多くの人に支持されることによってヒットが生まれているように感じます。

インフルエンサーと言われる人の数も増え、より影響力が分散されているように感じるのです。それは消費者にとっては必ずしもわるいことではなく、より多くの意見を参考にすることができるはずです。ただし、マーケティングをかける側にとっては以前よりも難しくなっていると感じます。

私自身も以前は書評家にたくさん献本をして本を読んでもらうというマーケティングだったのですが、現在はお試し部分の動画を作って消費者に体感してもらうというマーケティングに切り替えています。

YouTubeなどで無料部分を楽しんでいただき、好きだった方は書籍などにつながるというスタイルです。時間はかかるもののじわじわと浸透していきます。

私自身もすごい有名な人が押している商品よりも、自分の周りの身近な友達達がよいと言っているものを買う傾向があります。人は良い物、良い体験を周りの人に共有したいという特性があります。そのために、物の作り手としては徹底的に良い物を作り込むということがより重要になるのではないでしょうか。

10年間以上、書籍をプロデュースし続けてきて、マーケティングを頑張るよりも、物をよくしないと広がらないという結論に至りました。反対に中身がよければ何もしなくても周りの人が勝手に紹介をしてくれたりと広げてくれると思います。

もちろん、スーパーコネクターやインフルエンサーなど沢山の人につながっている起点になる人が取り上げてくれると加速度的に広がるということは起きるでしょう。そういう意味ではインフルエンサーはなくならないけれど、一人の影響力は小さくなっていくと考えます。

また、2014年頃から日本でも問題になり始めたステマの問題も残ります。依頼する側が存在し続けるのであれば、インフルエンサーの倫理観の問題にも関わりますが、社会からはなくなりにくいと思います。しかし、一人の影響力が小さくなり、より多くの人の反響で売れる時代になれば、自然とステマも淘汰されるのかもしれません。

#日経COMEMO #インフルエンサーで売る時代は続くのか

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