
ドーミインの何が顧客を幸福にしているのか?ウェルビーイング因子と顧客体験の関係性
日経クロストレンドの連載:新指標「顧客幸福度」ランキング2024
この中で、ドーミインがビジネスホテル業界トップのスコアになっているとありました。
ドーミインのサービスレベルが、ビジネスホテルの一般基準より高いな…
とは、宿泊したことがある人であれば実感されている人が多いのではないでしょうか。
自分も出張時は、8割以上ドーミインに宿泊します。
ドーミインの体験エピソードを読むと、改めて凄さがわかります。
ワイシャツや下着などを洗いたければ洗濯機を利用。ビジネスホテルでは珍しい天然温泉の大浴場につかり、サウナと水風呂を行き来して外気浴で整った後は、湯上がりアイスを食べてクールダウン。用意された乳酸菌ドリンクもごくり。人気のマンガも豊富に取りそろえ、好きなだけ楽しめる。
そして、小腹がすいたら名物のハーフサイズのしょうゆラーメン「夜鳴きそば」で満たすことができ、これがおかわり自由。コーヒーなどの飲み放題から、洗濯、アイス、乳酸菌ドリンク、マンガ、夜鳴きそばに至るまで全て“無料”だ。
これらの体験のどこにウェルビーイングとの関係性があるのかを考えていきたいと思います。
ドーミインのウェルビーイング体験を整理
顧客の幸福度とブランド体験ん関係性を整理する際は「ウェルビーイング因子」を活用しています。
「ウェルビーイング因子」とは、人々の幸福感や満足感に影響を与える要素や条件のことです。
具体的には、書籍「ウェルビーイングの設計論」で紹介されていた内容を参考にしています。
ウェルビーイング因子は、大きく3つのカテゴリーで紹介されています。
1. 自己(イントラパーソナル:個人内)
・ポジティブ感情
・動機づけ&没頭
・自己への気づき
・マインドフルネス
・心理的抵抗力・回復力
2. 社会的(インターパーソナル:個人間)
・感謝
・共感
3. 超越的(エクストラパーソナル:超個人)
・思いやり
・利他行動
ドーミインの体験にウェルビーイング因子を掛け合わせながら整理すると下記のようにまとめることができます。

プロンプトの例も載せておきます。
下記の顧客体験を中心に、ウェルビーイングジャーニーの整理をお願いします。
ウェルビーイングジャーニーとは、ウェルビーイング因子を反映させたカスタマージャーニーマップのことを示します。
#象徴体験
チェックイン後のコーヒー 大浴場とサウナでリラックス
入浴後の漫画とアイスや乳酸菌飲料
寝る前の夜鳴きそば
「大人の部活」などのコミュニティイベントで繋がりを深める
#ウェルビーイング因子
1. 自己(イントラパーソナル:個人内) ・ポジティブ感情 ・動機づけ&没頭 ・自己への気づき ・マインドフルネス ・心理的抵抗力・回復力
2. 社会的(インターパーソナル:個人間) ・感謝 ・共感
3. 超越的(エクストラパーソナル:超個人) ・思いやり ・利他行動
優れた顧客体験にはウェルビーイング因子が紐づいているのでは?
優れた顧客体験を提供しているブランドは、ウェルビーイング因子を反映させていると仮説を立てています。
ドーミインの特徴的な体験であるサウナ、乳酸菌飲料やアイス飲み放題、夜、大人の部活などは、ウェルビーイング因子である
・ポジティブ感情を促す
・マインドフルネス
・没頭できる環境
・社会的つながり
などが紐づいていることがわかります。
このように、理想のブランド体験を考える際は、ウェルビーイング因子と体験の関係性をカスタマージャーニー形式で整理してみることがオススメです。
ウェルビーイングを実現するシーンをイラスト化する
さらにオススメなのが、ウェルビーイングシーンのイラスト化です。
ChatGPTとMidjourneyを活用すると、カスタマージャーニーマップで表現したウェルビーイングシーンをイラスト化することができます。
ドーミインのウェルビーイング因子が反映されたシーンをスケッチで整理してみました。

チェックイン後に無料のコーヒーを楽しむことで、温かみのある歓迎感を提供し、旅の疲れを和らげる。 自己(ポジティブ感情)


天然温泉の大浴場やサウナでのリラックスタイムが、心身のリフレッシュと心理的回復を促進する。 自己(マインドフルネス、心理的抵抗力)
このようなプロンプトをChatGPTで出して、Midjourneyで画像生成しています。
これから、アプリ体験の絵コンテを作成するアシスタントをお願いします。
あなたは、プロダクトスケッチが得意なUXリサーチャーです。
#内容
下記のシーンのスケッチ作成をお願いします。
日本のビジネスホテル、ドーミインの下記のシーン
チェックイン後のコーヒー
大浴場とサウナでリラックス
入浴後の漫画とアイスや乳酸菌飲料
寝る前の夜鳴きそば
「大人の部活」
などのコミュニティイベントで繋がりを深める
各コマのシナリオの様子を端的に表す絵をAIで生成したいです。
絵はモノクロ・手書き風のラフスケッチとします。
そのためのプロンプトを英語を考えてください。
#詳細
-プロンプトの冒頭に "The rough sketch image of " をつけること
-シナリオ内ではインタラクションするモノや人を明確に記載すること
-登場人物は日本人とすること
#アウトプット
表形式で記載
まとめ
ドーミインの体験の何が素晴らしいのかを、ウェルビーイング因子をもとに整理してきました。
ぜひ、自身が関わられているブランドにおいても、
1. ウェルビーイング因子を反映させてカスタマージャーニーマップを描いてみる
2. ウェルビーイングを象徴するシーンを生成AIを活用しながら作成してみる
3. チームで共有して体験を研ぎ澄ます
この3プロセスで整理してみると、より深い共感を生む顧客体験をつくることができると考えています。
ご自身のブランド体験にもウェルビーイング因子を反映させる可能性を探ってみてください。
