誰がDXをリードするか。海外のDXのリーダーに女性が多い理由。
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誰がDXをリードするか。海外のDXのリーダーに女性が多い理由。

はじめまして、柿崎と申します。色々やっておりますが、私の肩書の一つに「CDO Club Japan 事務局マネージャー」があります。CDO Clubは、企業・行政組織のDXのリーダー(CDO:Chief Digital Officer/ Chief Data Officer)が集まるグローバルなコミュニティです。グローバルでは10,000人以上、日本では100人ほどのDX(デジタル・トランスフォーメーション)のリーダーが参加しています。私は日本の事務局を担当しております。
今回は日本と海外のDXのリーダーの違いについて書きます。

「スマートシティーのお手本であるエストニアから学ぶ」、「エストニアの技術を取り入れて電子行政を実現する」といったお話を行政の方から聞いたり、記事を頻繁に見かけます。
デジタル国家として有名なエストニア共和国ですが、先日2021年1月25日に初の女性首相が誕生しました。大統領はすでに女性でしたので、世界で初めて女性が大統領と首相を務める国になりました。

バルト3国のエストニアの議会は25日、初の女性首相としてカーヤ・カラス元欧州連合(EU)欧州議会議員(43)を選出した。

日本では昨日の森喜朗会長の発言が、日本どころか海外でも批判的に取り上げられています。

東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長は3日、東京都内で開かれた日本オリンピック委員会(JOC)の臨時評議員会の場で「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる。女性は競争意識が強いから、誰か一人発言すると自分も言わないといけないと思うのだろう」と発言した。

DXに話をもどしましょう。あなたは「DXは誰のためにやるか?」と聞かれたら何と答えますか。
企業は「顧客のため」、行政は「住民のため」、教育機関は「学生のため」ということに異論はないでしょう。デジタル庁は「国民のため」が成功の条件と言われています。

デジタル庁が成功するための2つの条件を考えてみた。
第1に、デジタル庁は、国民目線で必要なデジタル政策に設計段階から関与しアドバイスすることである。

それでは、「誰がDXをリードするか?」という質問には何と答えますか?
「テクノロジーに詳しい人がやる」、「データに詳しい人がやる」、「役員の誰かがやる」、「大臣の誰かがやる」、「コンサルタントに任せる」等々、色々な答えが出てきそうです。ただ、海外でこの質問をするとほぼ一致したシンプルな答えが返ってきます。
先述のCDO Clubでは、ニューヨーク、サンフランシスコ、ロンドン、テルアビブ、東京などの世界各都市で、その地域のDXのリーダーが一同に集うCDO Summitを年2回開催します。

私が海外のCDO Summitに初めて参加したのは2018年ですが、参加するにあたり違和感を感じていました。以下のニューヨークと東京のそれぞれの登壇者を比較してください(ぱっと見の印象で結構です)。

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日本の登壇者は男性のみですが、海外の登壇者の半分は女性です。
CDO Summitに限らず、日本でテック系のイベントに参加すると登壇者が男性ばかりで、参加者の大半も男性です。
これについて、実際に海外で複数の女性のDXリーダーに質問しました。
「日本では女性のDXリーダーがほとんどいません。なぜ、海外では女性が多いのですか?」

消費財メーカーの女性DXリーダー(Aさん)の場合:
A:あなたの家族で家庭用品の購入の意思決定をしているのは誰ですか?
私:妻です。
A:私の組織では女性がDXのリーダーになるほうがむしろ自然ですよね。

行政の女性DXリーダー(Bさん)の場合:
B:あなたの家族で生活全般の意思決定をしている人は誰ですか?
私:妻です。
B:私の組織では女性がDXのリーダーになるほうがむしろ自然ですよね。

「DXは誰のためか?」という質問に対する答えは、顧客、住民、学生、そして国民のため、というシンプルなものでした。
海外では「誰がDXをリードするか?」という質問への答えもシンプルでした。海外のDXリーダーから得た回答をまとめると、「顧客に一番詳しい人」、「住民に一番詳しい人」、「学生に一番詳しい人」、そして「国民に一番詳しい人」がDXをリードする、というシンプルな答えです。

女性が良くて男性がダメ、ということではありません。
海外でも半分は男性ですし、男性のDXリーダーが成功しているのも事実です。化粧品業界という一見すると女性のほうがふさわしいと思える業界で成功しているDXリーダーが男性だったりします。

男性と女性のどちらがふさわしいか、は問題の本質ではありません。組織が提供する製品・サービスを利用するユーザーを一番理解している人がDXのリーダーになる、ということです。そういう意味では、海外では年齢や人種も全く問いません。先ほど掲載したニューヨークのCDO Summitには、10代の女性も参加しています(一番上の左から4番目の女性は16歳です)。
あなたの組織では、DXのリーダーにふさわしい人はどのような人か、一番ふさわしい人がDXをリードしているか、という視点でDXを考えたことがありますか。

DXに取り組んでいるときに日常の当り前の風景をあっさり見過ごしているかもしれません。デジタル庁はじめ日本の組織がエストニアはじめ海外の組織からDXを学ぶことは、「DXの本質はDX以外のところにある」と言えるのはでしょうか。

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テック企業にてデジタル戦略を統括する傍ら、企業・行政組織のDXのリーダーが集まるCDO Clubにも参画し、グローバルでDXに関する調査・支援に取り組んでいる。2021年8月の横浜市長選挙にて選挙DXに取り組むと同時に、アナログの選挙活動も経験している。