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子ども向けワークショップから、組織開発へ

こんにちは、アートエデュケーターの臼井隆志です。

普段は株式会社ミミクリデザインのメンバーとして組織開発の仕事をしながら、個人事業主として、アートワークショップや教材の開発・運営・監修、執筆などをしています。

ぼくは2006年ごろから、子ども向けワークショップの開発・運営に携わってきました。2008年ごろからは自身が企画したアートプロジェクトの運営を担い、10年弱キャリアを積んだところで、2015年からは6000人規模の企業の新規事業として幼児教育プロジェクトの立ち上げに参加しました。

なぜ、子どもに関わる仕事をしていたぼくが企業の組織開発の仕事をするようになったのか。2015年から参加した事業が結果的に失敗に終わってしまったことが、ぼくを今の仕事に変身させました。今日はその経験を書きます。

新規事業と既存事業の分断

「VUCAの時代、このままの事業形態では利益は目減りしていく一方だ。何が当たるかわからないけど、新規事業をあれこれ立ち上げて、新しい収益源をつくらないと!」と試行している企業組織は多くあります。

「両利きの経営」では、既存事業をよりよくする「知の深化」と、新規事業を開拓する「知の探索」の両利きで組織運営をしていくのが良いとされています。

詳しくは書けませんが、ぼくが参加した事業は圧倒的に黒字を出すためではありませんでした。顧客との長期的な信頼構築をし、既存事業を支えるためにあったと認識しています。しかし、上層部はやはり事業単体での収益性を重視し、結局この事業は畳まれてしまうことになりました。

その背景には、新規事業が組織内で理解されていないことも影響していたと思います。「何をやってるのかよくわからない」「あの人たちはちょっと違う人たちだから」「どう関わっていいのかわからない」といった声を多く聞きました。組織内の分断や対話不足を痛感しました。

大人たちが創造的に協働するプロセスをつくりたい

社員の方々には、自分が良いと思うもの、美しいと思うものを大切にして仕事をしようと心がけている人も少なくありません。そのような美意識の方向性が、同じ目的に向かい、豊かな協働のプロセスを歩むことができていなかったのです。

未来を生きる子どものために、創造性を育む現場をつくろうとしているのに、どうしてぼくたち大人は創造的にコラボレーションできていないんだろう。子どもの創造性を育もうとするなら、まずは大人からなのではないか?そのような違和感から、組織開発という仕事に興味を持つようになりました。

2019年に以前から縁があったミミクリデザインに転職し、子ども向けのプロジェクトから、主に企業組織を対象とした大人向けの仕事に切り替えました。ミミクリデザインのスローガンが「創造性の土壌を耕す」という言葉であったことも、大きく影響しています。

企業組織が豊かな創造性を発揮し、既存事業を改善し続ける。あるいは新規事業を成功させる。そのようなビジネス的な成功ももちろん大切です。

でもぼくはそれ以上に、働く大人たちが生き生きと創造性を発揮する姿に子どもたちが触れられる社会をつくることが必要だと感じています。「大人になって、あれこれいろんなものを形にするのって楽しそうだな」と思いながら幼少期を過ごしてもらえたら嬉しいなと思うわけです。

企業組織の創造性の土壌を耕すことは、ひいては社会の創造性の土壌を耕し、子どもたちの豊かな発育を支えていく。そんなふうに考えて、一見子どものエデュケーションからは遠く見える組織開発の仕事をしています。

ミミクリデザインでは、一緒に働いてくださるファシリテーション型ディレクターも常時募集しています。

この記事は、#日経COMEMO の #あなたが変身した話 への投稿として書きました。



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臼井 隆志|Art Educator

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0歳から大人までのアートエデュケーション、ワークショップデザインを専門としています。定期マガジン「アートの探索」では、アートを触媒とする学びの場づくりに関するコラムの執筆と、対話型鑑賞イベントを開催しています。 著書『意外と知らない赤ちゃんのきもち』(スマート新書)