ロジクールGのブランド戦略をバックフローシンキングで考えてみる
興味深いnoteを発見!
ロジクールの緻密なマーケティング戦略が分析されている。
eスポーツがブームになる前にマーケティングを仕掛け「ゲーミングデバイス」カテゴリーでブランド『ロジクールG』を根付かせたロジクール。
・海外事例(先行事例)を使いながらリテールと交渉
・トッププレイヤーとのコラボレーションで憧れを生み出す
・"コト"消費や"ヒト"消費を促す仕掛け
マーケティングトレースにも参考になり、かつ実務で仕掛けるアイデアを得られる記事だったのでポイントを要約します。
昨日に開催したマーケティングトレースとバックフローシンキングのコラボイベントで学んだ、顧客起点でブランド成功要因を考えるフレームで整理していきます。
イベントの内容は、たんたんさんがTwitterでポイント要約して頂いているのでご紹介。
●分析するコミュニケーション
ロジクールは、岸大河さんというゲームキャスターをイメージキャラクターとして起用。
古澤は岸や協賛チームの選手をイメージキャラクターとし、家電量販店のゲーミングコーナーに写真パネルをでかでかと掲示した。彼らを知っていればファンは同じものをほしいと思うし、知らなくても「なんかかっこいい」と感じてLogicool Gの製品に惹かれるかもしれない。この手法は功を奏した。
岸さん以外にも公式サポーターとして複数のゲーマーをサポートしている(インフルエンサーマーケティングに近い方法)をとって成功したようです。
このような商品レビューがTwitterやYouTubeでたくさん上がっています。
『ロジクールG』がイメージキャラクターを活用しながら市場シェアを獲得した理由をバックフローシンキングの型で整理していきます。
●ブランドを取り巻く背景
2013年はeスポーツはまだ日本では根付いていなかった。
●施策の目的
海外では市場が確立されつつあったeスポーツ。日本のeスポーツ市場が拡大する前に「ゲーミングデバイス」カテゴリーでシェアを獲得。
●コミュニケーションターゲット
toB:小売
toC:広くはゲーマー
※メーカーのマーケティングは、リテール側にも交渉力をもつためのコミュニケーション戦略が重要
●クリエイティブターゲット
・トッププレイヤーに近づきたい
・eスポーツで身近な人にも認められた
・自分の「こだわり」を落とし込む道具が欲しい
●インサイト「消費者を動かす隠れた不満※デコム社定義」
プロになれるかの不安(周りからも職業として認められない)
●態度変容
・自分もロジクールGにサポートしてもらえる存在になりたい
・家電量販店で展示されているロジクールG一式(一部)を購入する
●プロポジション(メッセージ)
toC向け
・プロ向け
・自分のプレイを手に入れよう
●RTB:信じられる理由
目標とする世界のトッププロが使っているデバイス
※ロジクールの機能性は既にビジネス領域で確立されているので、あくまでeスポーツ領域のプロが使っていることを伝える。
※トーンはクリエイティブを対象にしていないので割愛
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感想
マーケティングトレースは俯瞰的に市場や業界を分析することを目的としていましたが、バックフローシンキングは顧客起点でユーザーを動かすための思考を学べる素晴らしい型だと感じます。
良いなと思った表現の裏側を読み解く訓練は、日常の中でも習慣化しやすそうです。
自分自身も続けていきます!
バックフローシンキングについては小川さんのnoteをご参照ください!
あと、ユーザー心理を読み解くのには、この2冊がオススメです!