見出し画像

フィードバックの「第一声」に気をつけてますか?

ちょっとした言葉づかいが、人間関係を決定することがありますよね。たとえば、「感想を述べるときの第一声」はものすごく重要です。

人に成果物を見てもらい、その反応を待つ... これは、人生の中で何度経験しても、緊張してドキドキが止まらない瞬間です。私なんかも、いまだに本当にそうです。

そして、「感想を待つ」方の立場になったとき、本当に、ものすごく重要な情報は、「全体として良かったのか、悪かったのか」ですよね。まず、それが知りたい。とても早く知りたい。

これ、共感して頂ける方が多いと思います。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC1046H0Q4A110C2000000/


しかし... 感想を述べる側がついやってしまいがちなのは、「自分の意見を言いやすい、細かい点の指摘から入る」ことなんですよね。このやり方が、多くの不幸な結果を生んでしまうことになる。

たぶん、アドバイスする側としては、決して悪気がある訳ではないのです。「全体として良い」のは、作った方も分かっているだろうから、まあ敢えて言うことでもないだろう、そう思ってしまいがちです。

でもこれ、大まちがいですよね。人に評価される瞬間、それを作った当人としては、「そもそも根本として間違った方向ではないのか?」というのが常に心配になっています。だからまず、大枠は合っていることを確かめたい。それこそ、一秒でも早く。


なのに、評価者がいきなり細かい指摘から入ったとき、「ああ、もしかして全体がダメだったのか...」と思ってしまうかもしれません。これが不幸なコミュニケーションを生んでしまう。そして、その後もあまり実りのある議論にならない。

これは、本当に避けたい結末ですよね。


だから気をつけなければいけないのは、人に評価を求められたとき、まずは、かならず「全体への評価」を早くフィードバックしてあげること。

よっぽどダメな提案でない限り、全体としてはまずポジティブな評価を与えられる場合も多いと思います。だから、「方向性はとても良いと思うよ」とか、「まずはよくここまで作ったね」という一言を伝えてあげる。その一言が超重要。

細かい話はその後ゆっくりで良いのです。そして、最初にポジティブな「承認」を与えておくと、助言を受ける側としても、その後の細かい指摘がものすごく意味のある内容として受け止められる。

それこそが、理想の「アドバイス」のあり方だと思うのです。


まずは、「全体、そして本質を見る」こと。そして、「相手の立場になって考える」こと。すべてにおいてこれを成し遂げるのは簡単なことではありませんが、あらためて気をつけたいものです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?