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MAYA原則を意識してヒット作品を読み解くこと

MAYA原則「Most Advanced Yet Acceptable」

MAYA原則とは「インダストリアル・デザインの父」と呼ばれるレイモンド・ローウィーが、「Most Advanced Yet Acceptable」と表現をした言葉です。

MAYA原則
MAYA =Most Advanced Yet Acceptable
先進的だけど受け入れられるもの

最近、自分の中で仕事の中でいつも意識している言葉になっています。

1. 先進的だけど受け入れられるものを企画すること
2. 先進的なことを受けれてもらう体験をつくること

この2つはマーケターの重要な仕事だと思っています。

レイモンド・ローウィーについて

レイモンド・ローウィーの仕事は、下記の記事を読んで頂けるとわかる通り、複写機、鉄道車両、ロゴ、パッケージなど多岐にわたります。

「口紅から機関車まで」という書籍も残しています。

幅広い領域で、社会に受け入れられるデザインをつくるためには、「MAYA=Most Advanced Yet Acceptable」が共通原則としてあったということですね。

ここから、MAYA原則を身近なブランドに当てはめながら理解を深めていこうと思います。

世の中でイノベーションだと言われるプロダクト・サービスは、MAYA原則が適応されていることがわかります。

最もわかりやすいのがiPhoneです。

先進的だけで徐々に受け入れられる体験をつくる

下記の記事でiPhoneが受け入れられた理由がMAYA原則をもとに解説されています。

iPhoneが受け入れられたポイントは、「初段iPodは小さくボタンが存在していて、除去にボタンを減らしていった」ことと分析されています。

iPhoneは当時は全く見慣れない形のプロダクトです(今では当たり前ですが)

いきなりボタンをなくしてしまったら、先進的過ぎて顧客には受け入れられなかった…徐々に受け入れられる工夫がされていたという内容が興味深いです。

マーケターに置き換えて考えてみましょう。

睡眠時間を削って考えた企画→自分はめちゃくちゃ面白い!と思っていても、先進的過ぎると受け入れられない(涙)

そんな時は、MAYA原則を意識して、徐々に受け入れてもらうための階段設計をつくることを意識してみると良さそうです。

YOASOBIとMAYA原則

もう一つだけ身近な事例を当てはめてみます。

YOASOBIも、非常に先進性と既視感のバランス感覚が高いなと思っています。

YOASOBIは、音楽のジャンルとしては、「ボカロP」×「J-POP」の組み合わせという今までになかった新しさをもっています。

ただ、この数年で、一気に社会に受け入れられました。

何があったか?

注目したいポイントは、有名な歌詞の題材が小説であるという点です。

ユーザーが受け入れやすい=共感しやすい仕掛けとして「小説」があったことで、先進的な体験を受け入れられていると考えることができたと分析することができます。

最近はさらに進化して、直木賞作家4人の新作をYOASOBIが楽曲にする企画も出ているようです。

ジャンルとして新しいけど、どの曲もどこかで聞いたことがある(イメージができる)、共感が生まれやすい仕掛けがされている点は、企業ブランドも見習いたいですね。

ヒットの裏側にはMAYA原則が潜んでいる

このように、ヒットの裏側を、MAYA原則を使いながらトレースしてみるのは良いトレーニングになります。

そして、MAYA原則を、日々の仕事の中で意識してみると、企画や体験設計の質を高めることにつながります!

何かが足りない…と感じている方、MAYA原則を意識してみてください!

MAYA原則
MAYA =Most Advanced Yet Acceptable
先進的だけど受け入れられるもの

最後まで読んでくださり、ありがとうございました!