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スマホは、本当に私たちの消費活動に変化を与えた。私達マーケターは?


デジタル社会の消費者像シリーズは、マーケティング担当者の頭の整理に良い

日本経済新聞の「やさしい経済学」の「デジタル社会の消費者像」は、コンパクトに、デジタル登場後の消費者の行動・活動の変化を整理・理解できる良いコラムです。

その中に、「デジタル社会の消費者像(4) スマホがもたらした変化」があり、その文章を読んで、確かに私たちの消費活動は、スマホで大きく変わったことを再確認しました。

このコラムの中では、消費者のスマホとSNSの関係を中心に整理されていますが、それ以外にも私たちの消費活動は大きく、スマホにより、変化しています。

私なりに、他の視点で、スマホの与えた消費活動の変化を整理してみようと思います。

商品名・ブランド名を知らなくても、商品にたどり着ける

私が事業会社でマーケティングの仕事を行っていた時には、商品名・ブランド名の「認知率」は重要なKPIの一つでした。理由は、スマホの登場以前には、商品を購入するためには、その商品を商品名・ブランド名という固有名詞を知らないと、その商品にたどり着かなったからです。

しかし、以下の動画にあるように、スマホのカメラとアプリが向上し、カメラに商品がわかれば、その商品名を確認することも、そこからECサイトに行くことも可能になりました。

つまり、スマホの登場で、ブランド認知率や、ブランド想起率というマーケティングのKPIは、重要さが変わり始めたのかもしれません。

お店に長い行列があったら、購入をやめるのではなく、購入方法を変える

デジタル技術とコロナにより変化した大きな変化の一つが、飲食店のオーダー、注文方法です。その一つが、モバイル・オーダーです。

スマホがある前は、飲食店に行列がある場合は、自分の忍耐力と相談して、行列の最後尾に並ぶか決めていました。しかし、スマホの登場で、列が長いのであれば、スマホを調べて、該当のモバイル・オーダーが、自分のスマホにないか調べるようになりました。

例えば、スターバックスのモバイル・オーダーでは、店頭よりもコーヒーのカスタマイズは、簡単だし、支払いも住んでいるので、とても便利です。私の場合は、お店のカウンターでは注文するのが難しそうなカスタマイズも、モバイルで簡単にできている気がします。

このことは、飲食店のオペレーションにも大きな変化を与えているのでしょう。行列を短くするために、混む時には、店員を増やすようなことも、以前よりは減少しているのでしょう。

飲食店の中も、メニュー表がなくなり始めている

空いている飲食店に入っても、店員からこんな声をかけられたことはないでしょうか?「注文は、QRコードからお願いします。」

実際に私が行く飲食店には、メニューがない店も多い。以前であれば、飲食店のメニューは、小売りのチラシ同様に、重要なマーケティング・ツールで、メニューの料理の順番や、レイアウトにも、それぞれのお店の知恵が盛り込まれていたと思う。

それが、QRコードによる、メニューの表示、注文になり、各飲食店に必要なスキルも変わり始めている。

実は、スマホの登場で、マーケティングが変わり始めている

そして、スマホの登場と、AIの進化により、私達マーケターの仕事は大きく変わり始めている。

米国のスターバックスは、Deep Brewというプロジェクトで、お客様のモバイル・オーダーのデーターを分析し、お客様への最適なレコメンド、お店の最適なオペレーション、お店への物流の最適化まで挑んでいる。

このような取り組みは、日本でも起きているだろう。つまり、スマホの登場は「消費活動への変化」を起こし、結果として「マーケティングの変化」「ビジネスの変化」をもたらしているのである。

重要なことは、「消費者」「生活者」の変化を理解し、「マーケティング」「ビジネス」を変化に対応させることなのだろう。

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