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コミュニティで「優しさ」を循環させる方法:Give & Fun! の精神

先日、軽井沢ラーニングフェスティバル(通称ラーフェス)という学びのフェスティバルに3日間参加してきました。ラーフェスは白紙のタイムテーブルから始まり、感情や直感と向き合う様々なジャンルの体験型ラーニングセッションを、誰でもいつでもどこでも開催でき、与え合い楽しみ尽くせる学びのフェスティバルで、2018年から軽井沢のライジングフィールドで開催されています。

ラーフェスはGive&Funをテーマに、参加者の誰もが自由にセッションを行うことができ、用意されたオンライン上のカレンダーに自由にセッションを行う人が枠を埋めていく流れになっています。そこには登壇者、参加者の垣根はなく、誰もがGiverになる環境があります。

記事にもあるように近年、オンラインを活用した大人向けの学びの機会は増えているようです。そうした中、ラーフェスは大自然の中で行われるオフライン型の学びのセッションとなります。

私自身は2020年から参加するようになり、今回で5回目の参加でした。なのでラーフェスの世界観や場の持つ力は分かっているつもりでした。ただ、今年は違う感覚で参加することになりました。それは最愛の家族であった猫の にーに がラーフェス初日の夜に旅立ったのです。22歳というご長寿猫だったので大往生と言えます。ここ最近体調が良くなかったので、妻が家に残り、ラーフェスには私と子どもたちの3人で初日から参加しました。ある程度の覚悟はしていましたが、にーに の旅立ちの一報を受けたときにはどうしたって深い悲しみに包まれました。しかし、同時に、軽井沢の上信越国立公園内という大自然と、たくさんの仲間に囲まれた時に旅立ったことは、にーに からのGiftだったのではないかと感じました。大自然の中の優しい場と、たくさんの優しい仲間が生み出す「優しいパワー」が人やコミュニティに与える素敵な影響について今回は書きたいと思います。


「優しさ」の源

先ほど、ラーフェスの表現として"大自然の中の優しい場と、たくさんの優しい仲間が生み出す「優しいパワー」"がある旨を書きましたが、なぜそのように感じられるのかを考えたいと思います。

ラーフェスでは下記のVALUEが掲げられています。

与え合い、楽しもう -Give & Fun!-
・双方向に学び合おう
・内省し、対話しよう
・自然とつながり五感で感じよう
・みんなが表現者。表現しよう

このGive & Fun! の精神が優しさの源であると考えています。ラーフェスの初日最初に開催されたオープニングセッションでは、このGive & Fun! についての説明がされました。"Give"と聞くと、何かセッションを開催しないといけないと考える人もいるでしょう。でも、そんなことはないとはっきり言っています。
「挨拶をちゃんとする」「笑顔で参加する」「ゴミが落ちていたら拾う」
そうしたことも場をつくる大切なGiveなのです。

この Give & Fun! の精神について、主催者が最初に参加者の認識合わせをしっかりとしていることが重要なポイントであり、優しさの源になっているのだと考えています。

「優しい時間」のつくり方

ラーフェスでは、参加者のGiveとして、様々なセッションが様々な場所で開催されているのですが、その瞬間の自分の気持ち、コンディションに応じて自由にどう過ごすかを選択できます。

私が感じた「優しい時間」は、ストレスやプレッシャーがなく、自分自身を素直に表現できる時間でした。ふらっと歩いていて気になるな、面白そうだなと思ったら途中からでも参加できます。こうした自由な環境下では、心が安らぎ、新しいことに挑戦する勇気を与えてくれます。結果として、今までに体験したことがないことにチャレンジしてみたりする気持ちが生まれます。

参加者の皆さんがGiveの精神を持って能動的に活動する安心感のある空間で、気持ちの赴くまま自由に動ける環境が整っていると、そこには「優しい時間」が生まれるのです。

「優しいつながり」のつくり方

これまで「優しい」をキーワードにラーフェスという空間・時間で私が感じたことを書いてきましたが、私からのGiveとして、ラーフェスで最初に参加者同士がつながる「きっかけ」をつくるセッションを開催しました。

普段、イベントやセミナー、カンファレンスなどで人で出会った時に、名刺交換をすることがあると思いますが、そこで交換される情報を考えてみてください。おそらく「名前・所属・職種・提供しているサービス」という感じではないでしょうか。それでは目の前にいる人がどういう人なのかをちゃんと知ることは出来ません。出会った最初にどのような時間を過ごせば「良いつながり」をつくれるかを考え、そのためのセッションをGiveしました。

ラーフェスでは、いつもたくさんの素敵な出会いがあるのですが、そうしたラーフェスでの出会いは“ちょっとしたこと“がきっかけではじまります。“偏愛“と”つながり“をテーマに、参加者の皆さまの中にある“偏愛“を自然な流れでシェアしてもらい、30-40分後には一緒に話したメンバーの大事にしていること、価値観に共感している状態になります。ラーフェスの最初のセッションで共感できる仲間が出来ることで、それからの3日間歩いている時にすれ違ったり、他のセッションで会った時に安心して話すことができる「つながり」が生まれます。お互いの偏愛のシェアの結果生まれた共感ベースの素敵なつながりは「優しいつながり」だと考えています。

「優しい◯◯」の状態になるポイント

ラーフェスでの「優しい」状態に触れたことに関して書きましたが、ラーフェスは1年に1度の開催なので、いつでもラーフェスの「優しさ」に触れることは出来ません。では、どのようにすると「優しい時間」を過ごしたり、「優しいつながり」をつくれるのでしょうか。それには3つのポイントがあると考えています。

  1. 共通の価値観や目標を持つ場・コミュニティを見つけ、気楽に参加する。

  2. オープンマインドで参加する。

  3. 小さなことでもGiveする気持ちを持って参加する。

この3つのポイントを意識して動いていくことで「優しい」コミュニティに出会うことができると思います。

まとめ

今回、大切な家族(にーに)の旅立ちによる特別な感情を持って参加した5回目となるラーフェスは、空間や参加者、運営してくださっている皆さまから、これまでの4回よりもさらに「優しさ」を感じる回となりました。
この「優しい」パワーを持つ"場"に、「優しい」つながりを持つ"仲間"がいて、その仲間たちがGive & Funの精神を持って活動する。それはまさにコミュニティです。

今回、私は「優しい」コミュニティによって、癒され、つながりに改めて感謝したことにより、ラーフェスというコミュニティに自分もGiveの精神で恩返しをしていきたいと心から思いました。

Giveの精神により「優しさ」の連鎖・循環が起こり、「優しい」コミュニティが醸成されていくのです。

皆さんにも、是非ご自身にとって「優しい」を感じるコミュニティを見つけていただければと思います。

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