日銀の抜き足、差し足、忍び足

日銀、FRB、欧州中央銀行(ECB)そしてイングランド銀行。日米欧の四大中銀が証券購入によって、どのくらいの資金を供給しているかを、スイスのUBSが試算しました。

その結果、四大中銀を合わせた証券買い入れ額は急速に細り、18年11月以降はマイナスに転じる見通しとなりました。つまり、国債など証券の保有額を圧縮する局面に入ることになります。

 圧縮額は大したことはないかもしれません。それにしても、リーマン・ショック以来、証券買い入れでマネーを供給していた日米欧の中銀が全体としてみて、資金を引き揚げるのは初めて。債券市場にとっては、大きな舞台の転換です。

舞台が変わるときには、市場参加者はちょっとした物音にも敏感に反応しがち。その前哨戦が年明け以降の米国債市場に起きています。金融政策決定会合を開催中の日銀も、25日に理事会を開くECBも、細心の注意を払わざるを得ません。 抜き足、差し足、忍び足。米欧の動向をにらみ、長期金利の微調整の機会をうかがう日銀にとって、米国債市場は鬼門です。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO25886640Z10C18A1000000/?df=2

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO25886640Z10C18A1000000/?df=2

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?