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今までと違う方法を実行するシステム ~ B面の時代。または、Bチームの時代。 ~

一言切り抜きfrom日経 by 倉成英俊

以前、「コラボ」について書いて欲しいというオーダーをいただいて、なかなかの反響をいただきまして、その第2弾。

今回のお題は、「これからの働き方の新モデルとは」。

このお題については、もうここ5年、あまりにもたくさんいろんなところで喋ったり書いたりしてきて、先週もそれについて、日経の一言切り抜きも引用しつつ書いてしまったのですが、

少しアレンジを加えて書きたいと思います。

僕は、ほぼ6年前、2014年7月に電通Bチームを始め、たくさんの仲間と
まさに「新しいモデル」を実験して、実行してきました。

念のため、電通Bチームとは—-

電通Bチーム

株式会社電通の中に実在する特殊クリエーティブチーム。広告業(=A面)以外に、個人的なB面(=私的活動、凄い趣味、前職など)を持った社員が集まって組織されている。2014年7月に電通総研Bチームとして発足し、その後、電通Bチームに改名。DJ、建築家、小説家、スキーヤー、平和活動家、AIエンジニアなど、現在56人の特任リサーチャーが1人1つの得意ジャンルを常にウォッチし、情報を収集、現代に必要な独自の「オルタナティブアプローチ」を開発し、社会と企業に提供している。チームのスローガンは「Curiosity First」。
https://bbbbb.team/


ちょっと違う言葉で整理すると、特殊クリエーティブチームで、

1、本業(=A面)以外に、個人的側面(B面=私的活動、すごい趣味、前職、大学の特 殊な専攻etc.)を持っている社員が集まり、 

2、メンバーの多彩な特技と情報収集力を最大限活用し、世の中に今までと違う方法(= プランB、オルタナティブアプローチ)を提供する

と言う2つのBについての由来があるから「Bチーム」。

だから、新しいモデルって?と問われると、
キーワードは「2つのB」と改めて言いたいなと。
なぜならもうずっと実験済みで成果が出ているから。

1つ目のBは「B面を使おう」と言うこと。
あなたのB面、社員のB面を活用しましょう、と言うことです。
B面=私的活動、副業、趣味、前職、学校での専攻etc..です。

僕の場合のB面の話をすると、全てはこのプロダクトを作ったことから始まりました。

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「flying card」と言って、紙飛行機の形で郵送できるポストカードです。
2005年、同期のアートディレクターの塚本哲也くんと一緒に、
ボーナスを出し合って、作りました。

design tideというイベントで展示し、インテリアショップやミュージアムショップで販売してもらって、2万枚売れて、この封筒バージョン「flying letter」はなんと中学校の美術の教科書にも載ったり。賞ももらったり。これで文通したカップルが結婚して、結婚式の招待状に使ってくれたり。なんてことも。

でも、何よりも大きかったのは、プロダクトを作るという経験と、プロダクト業界の人脈でした。これ作ったことで300人以上の異業種の人と出会いました。

そのおかげで、BarcelonaのプロダクトデザイナーMarti Guxieの事務所で働いたり。

http://www.guixe.com/

(スペキュラティブデザインなんて言葉が流行っても、別にどうって思わないのは、彼はその教科書にも載ってる人だからです。そんな最近の流行りのカテゴリーなんて関係ない。やってる本人たちはそのカテゴリーなんかできるずっと前からスタンスを変えずにやってるんだから。そう言うのを肌で感じてるのも大きな資産。)

その後、世の中の広告クリエーターの大半が広告賞ばかりを目指しているのを他所目に、数々の広告じゃない仕事をたくさんやってきました。

そうしたかった、及び、それができたのは、全てこの時の経験と、出会った人たちのおかげなんですね。

では、どうやると、そのB面を本業に生かせるようになるか?

いろんなやり方あるでしょうが、「役に立った」時から、混ざるようになってきました。A面(=本業)とB面が。

情報提供、人脈の紹介、そして、アイデアを、B側の引き出しから出して、本業側の仕事や誰かを助ける。仕事って、誰かの役に立つこと、ですからね。そうするとフラグが立ってきます。

そして、AxBの掛け算はジャンルごとにたくさんできるので、オンリーワンになりやすい。そうするとまた声をかけてもらえる=いいスパイラルが生まれる。=誰もやったことない新しいことを生める。と思います。

フラグ→スパイラル。の流れ。

僕の場合は、プロダクトと言うB面だったわけですが、社内には違うジャンルのB面を持っている人がたくさんいた。その仲間たちをだんだん増やして「Bチーム」になりました。


こう言うみんなが集まると、すごく、いろんなことができます。

プロジェクトの実施やアイデア出しももちろんですが、まず一番わかりやすいところでは「情報収集」。


好きこそものの上手なれ、で、いつもやっているから、みんなリサーチしなくても情報を持っているんですよね。しかも生きた情報を。

アイデアは情報x情報。イノベーションも異なる情報の再結合といわれます。

良い仕事、良いアイデアのソースが情報なわけですから、他社やライバルより、鮮度のいい情報、違う情報を持っていると言うのは強いです。

今日はいったんこのへんで1つ目のBについて語るのは辞めますが、B面を活用すれば、当然超いい仕事ができるわけです。

これが、2つ目のBにつながってきます。

「世の中に今までと違う方法、つまりプランBを提供する」。planBのB。

違う案を出す、違うことを実行する。つまり別働部隊ですね。そう言う意味での「Bチーム」。

みなさん、今の世の中に満足でしょうか?違和感ないでしょうか?ありますよね。

じゃあ、変えればいいじゃん。違う方法うやればいいじゃん。と言っても、難しいケースがある。それは、しがらんでいるから。今までの方法や稼ぎかたがある。それを急には変えられない。変えると儲からない。回らない。そう言うときにどうするか。Bチームを作ればいい。

そうすれば「Bチームなんで」と切り分けられる。内外に説明できる。違う動きができる。

ちなみにそれは、レコードのA面B面に例えるとわかりやすい。
ビートルズはA面でヒットを狙い、B面で実験していた(という説があります)。
例えばHello Goodye。B面はI am the walrus。直訳すると「私はセイウチ」。改めて聴き直すと曲調もちょっと、と言うかかなり変ですよね。


ヒットソングの裏面で、実験していたビートルズみたいに、試しておきたい曲をB面に。いま始めておかないと、未来に対応できなくなる。そんな気がしませんか?やるなら今。

以上が2つのBです。

僕たちは「Curiosity First」をスローガンにB面メンバーを組織し、「Let's make planB!」と言ってオルタナティブな案のみをやっています。

なので、2つのBを両方やってるわけですが、片方だけでももちろんいいと思います。

特に人材のB面の方は、このコロナで在宅が増えている中、いろんな人が新しい個人的な面を開発したり気付いたりしたはず。その新たな面=知的資源をどう活用するか。やらないと、もったいない。

クリエーター支援に定評のある弁護士、水野祐氏のnoteでもそう書かれています。https://note.com/tasukumizuno/n/nfa70a3c3a62a

引用:副業・兼業が徐々に一般化しているなかで、企業のなかで野放図に広がる個人活動をいかにマネジメントするか(しないのか)、個人活動の価値をいかに企業に結びつけていくのか、心ある企業は日々頭を悩ましているのではないだろうか?

この辺りについては、6月8日に発売された
『仕事に「好き」を、混ぜていく。- あなたのB面を本業に生かすヒント』(翔泳社)にかなり詳しく書いたので、ご興味ある方は手に取っていただけたらと思いますが、
https://amzn.to/3ctkMkG

今日は最後に、
本にも書いてない、
モデルなんかの前の、大前提も挙げたいなと。

それは当たり前のことですが。

「勇気」。

アンパンマン気取りで言っています。
アンパンマンほどの偉業はまだできてないので、
死ぬまでに頑張りたいと思っていますが。

自分の好きなB面の活用も、自分がいいと思うオルタナティブなPlanBも、
そして、新しい働き方も。
すべて含めてのことですが、

今までが、うまく行ってないなら変えればいい。
違和感を感じるなら違う方法を編み出せばいい。
それだけの話だと思います。

だけど、変えていくプロセスには必ずハードルが存在する。

新しいことには、必ず反対してくる奴がいる。(特に既得権益持ってる人)
説得できるか?

新しいことをしてると必ず嫉妬してくる奴らがいる。(特に新しいことしてない人)
実績で対抗できるか?

僕の大好きな本を一冊引用したい。(あ、これも日経だ)

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絵も、働き方も、一緒だと思う。
新しいことをする勇気があるか?

それが全てじゃないか?

最近の日本で多いのが、
「海外コンセプトの鵜呑み」、「流行りものの二匹目のドジョウ狙い」、
「追いつけ追い越せ時代を引きずった価値観」。

そんなことで、新しいモデルやって、何の意味があろう?

鵜呑み禁止。

二匹目のドジョウ禁止。

追いつけ追い越せ禁止。


モデルなんかより、新しいモデルを考える勇気。新しいモデルを実行する勇気。その勇気が何よりも今の時代大事だと思います。

なので、僕が大事だと思うのは「2つのB」と「勇気」。

という話でした。


追伸:

本もですが、イベントでもそんな話ばかりしてますので、
よかったら、ご参加ください。
また違う言葉と、違うジョークを用意して、お待ちしてます。

マイナビにて。「もう一方たち」と言うイベントが始まります。まさに新しいモデルですね。6月17日夜です。学生以外も聴講可です。
https://mfc.mynavi.jp/event?id=do3ppmBMnNNJhpdmkB4aOr8EB



amana hにて。「働き方が逆転する? 電通Bチームが示す、「B面」を活かした仕事術」6月28日夜です。

https://amanatoh.jp/event/10674/




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一言切り抜きfrom日経 by 倉成英俊
Creative Project Director 倉成英俊が、日経新聞からグッと来た一言を、切り抜いてアップしているプロジェクトです。(日経comemoというnoteのコーナーです) 倉成英俊- https://www.creative-project-base.com/