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クリエイターにとっての生成AIの活用法 仕事のコツ

第170回芥川賞に決まった九段理江さん(33)が、受賞作を「チャットGPTのような生成AIを駆使して書いた」と発言したことが議論を呼んでいます。私も九段さんのオンラインの講演を聞いたことがあるのですが、「ChatGPTと対話する必要があった」と、執筆過程で生成AIを壁打ち相手として活用したと語っていました。


クリエイターは生成AI を使うべきか


さて、クリエイターは生成AIを使うべきなのでしょうか。実は私自身も生成AIを使うことに最初は抵抗がありました。しかし、最近はそれは飲食店が仕込みを行う際に、機会を使ってするのか、手で全部仕込みのかの違いに過ぎないのかもしれないと考えるようになりました。

シンガポールには、自動グリルで焼き鳥を作るサービスがあります。早くたくさん仕込めるので、物価が高いシンガポール でも日本よりも安いくらいで地元の人に大変人気があり、多くの店舗があります。機械化することで、顧客に届ける最終的なサービスは、質を保ったまま、スピード、量などが大きく上がる可能性があるのです。

技術革新の歴史


これまの歴史を遡っても、鉄道ができたり、テレビができたり、インターネットができたり、技術革新は行われてきました。その度に、最初は何かよく分からないので恐れる人も出てきます。私も初めてノートパソコンを使い、インターネット検索をしたのは大学生の頃で、その頃はどのブラウザーを使ったらよいのかよく分かりませんでした。しかし、当時のインターネット関連の起業家達はお金持ちになっている人もたくさんいます。政府の規制が追いついていない時、周りの人が恐れている時に、ビジネスにしてしまう人は大抵上手くいくように感じます。私自身も少なくとも、サービスは利用して、自分の生産性を上げたいと考えています。

機械化によって、生産性を高めることができる


個人事業主やマイクロ法人をやってきて感じることに、人を雇わずに自分でビジネスをするのは堅くて安定するのですが、スケールさせることが難しいという悩みがありました。しかし、生成AIなどを活用すれば、人を雇うことなく、ある程度AIに働いてもらうことができるので、クリエイターにとってはチャンスになります。むしろ、これからは人をたくさん雇っていない方が収益が上がりやすいのではないかと感じます。ある漫画家の方が生成AIを編集者代わりに利用されていて、インターネットにその過程を公開していました。その方はAIが得意なこと、苦手なことを把握しており、とても賢いと感じました。

私も記事を作る際に、図版を作成するのに結構時間がかかります。将来的にはパワーポイントなども半分自動で作成できるようになるでしょうから、そうした手間も省けそうです。機械化によって、単純作業を減らして空いた時
間で、読書の時間を増やしたりすれば、記事の質も上げることもできます。

生成AI等テクノロジーの使い方


私自身は生成AIには、自分が考えた観点に抜け落ちがないかを考えてもらったりしています。ただ、AIは最もらしいことをまとめてくるために、事実確認が定かではないので、そのまま使うことはしないようにしています。長い文章の要約などもまだ上手くいかないと感じます。クリエイターはテーマ出しなどを手伝ってもらうなど、編集者代わりに利用すればよいのだと思います。

また、文字起こしや翻訳などの単純作業も以前はフィリピンに出したりして8割程度の精度でできるようになりました。それを間違いがないか人間が確認をして、直す作業をしています。最終的には、人間の仕事として残ることは、感性だったり、監修などの間違いがないか責任を取る仕事などに限られるのかもしれません。ですが、工程が変わるだけで、最終的に文字を読みたい方がいる限りは形が変わるだけで、本やコラムなどは残り続けると思います。

AIは恐れ過ぎず、時代についていくために寄り添いつつ、取り入れられるところは取り入れたらよいのではないでしょうか。


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