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泳げデータの世紀:Covid 19の患者数の分析を行う

 各企業や学校では、患者の推移を見ながら、通常勤務を戻すのを「いつ」にするのか、登校再開を「いつ」にするのか、頭を悩ませていることだろう。他の企業の動向や、政府の発表を頼りにしていることだと思う。しかし、独自に判定したい方もいるだろう。その一つの方法として、公開されているデータを活用して、現在の患者数の増減を、もう少し数学的に理解する方法を説明しようと思う。

微分を離散データにも使おう

 そのためには、高校の数学で習う、微分を活用する。まず、以下の式を考えたい。

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 この式を、実際にグラフにしたものが、以下である。

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 青い点線(値は左の軸を参照)が、この式の図になる。1階微分というグラフ(値は右の軸を参照)があるが、今は理解しなくても良い。高校の数学を習った人は計算できるだろう。実際には以下のような式になる。

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この式を、中学生で習った因数分解を使うと、以下のように変形出来る。

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この式の特徴は、xが、10と20の時に、y=0になることである。実際に上記のグラフの赤い曲線は、そのようになっている。

そして、2階微分(値は右の軸を参照)は、以下のような式になる。

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この1階微分と2階微分の値が、プラス(正)か、マイナス(負)かで、青色のグラフの増減の説明が可能である。

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1階微分の正・負は、関数(y)の増・減を説明している。そして、2階微分の正・負は、グラフの傾きが、「急」・「ゆっくり」を示している。

この知識をCovid 19の患者数ので使おう

 この考えは、Covid 19の患者数という離散データでも使える。ここでは、東京都が公開している「都内の最新感染動向」のデータを使い、都内の患者数のデータをグラフにしてみた。

患者数合計、日別患者数、2階微分

青が、患者数(左軸を参照)である。1階微分は、患者の増加数(赤い線・右軸を参照)であり、上記の「日別患者数)である。2階微分(黄色の線・右軸を参照)は、日別患者数の増加数で求めることができる。実際の現象では、数式のようにきれいな曲線になることは少なく、上記のようにバタバタとしたデータになることが多い。

 患者は増加しているのであるが、望ましいのは患者の増加がゆっくりになることであろう。それは、1階微分(日別患者数)が正で、2階微分が負となる場合である。このグラフでは、黄色の2階微分は正になった負になったりしており、その回数もほぼ同じであり、明らかに増加がゆっくりになっているとは言えないのである。

 このように、公開されているデータと、高校の数学でデータ分析が可能であるのだ。

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本間 充 マーケティングサイエンスラボ所長/アビームコンサルティング顧問

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1992年花王入社、デジタル・マーケティングを牽引。以後、コンサルタントとしてマーケティングのデジタル化を支援。ビジネスブレークスルー大学講師、東京大学大学院数理科学研究科客員教授、事業構想大学院大学客員教授 マーケティングサイエンスラボ(mslabo.org)所長